【朝倉祐介】成長を加速させる、ファイナンスの定義

2018/7/31

そもそもファイナンスとは何か

──前回、日本企業を蝕む「PL脳」と、その処方箋となる「ファイナンス思考」の違いを解説してもらいました。
「ファイナンス」と聞くと、どうしても「資金を調達する理論」だけをイメージしやすいですが、朝倉さんは今回、著書で「企業にとってファイナンスとはそもそもどんな活動なのか」を目的も定めたうえで、4つの要素に分けて定義しています。このようなファイナンスの定義は初めて見ました。
朝倉祐介(あさくら・ゆうすけ)/ シニフィアン株式会社共同代表、政策研究大学院大学客員研究員
朝倉 この本の執筆にあたり、昨年一緒にシニフィアンを立ち上げた村上誠典(元ゴールドマン・サックス)と小林賢治(元ディー・エヌ・エー)の3人で議論を重ねました。彼らの知見も反映させて、自分なりに「ファイナンスとは何か」を改めて定義づけています(下の表)。