【独白1万字】日本に迫る巨大ベンチャー。その王座に就いた「男の素顔」

2018/3/12
2018年2月22日。都内のホテルの一室に、配車サービス世界大手のUberのダラ・コスロシャヒCEOが姿を現した。
イランの富裕層の家庭に生まれながら、9歳の頃、イラン革命前夜に両親に連れられて渡米。アメリカで教育を受けて、投資銀行のアレン・アンド・カンパニーで働いた後、テクノロジー業界に飛び込んだ。
オンライン旅行サービス「エクスペディア」のCEOとして、2005年から12年間にわたって会社を成長させた。そんなダラが選んだのが、世界中を騒がせ続けてきたUberの立て直しだった。
「アマゾンにとっての本は、Uberにとってのクルマだ」。ダラがそう表現するには理由がある。
アマゾンは本から始めて、あらゆる商品を取り揃えるオンライン販売の巨人になった。Uberはクルマから始めて、タクシーや自転車、将来は空路まで移動手段を提供する交通産業の巨人になろうというのだ。
日本に対してはこれまでの方針を大きく転換して、法律で禁じられているライドシェアではなく、政府やタクシー業界との「調和」を重んじながら成長したいという。
NewsPicks編集部は、来日したダラCEOへの単独インタビューに成功。その知られざるキャリアから、Uberが描いている交通の未来図まで聞いた。
ダラ・コスロシャヒ/ Uber CEO。イラン出身。2005年から2017年まで、オンライン旅行会社「エクスペディア」にてCEOを務める。2017年9月から現職。

CEO打診を「無視」