山一破綻から20年。その裏で稼いだ「悪人」の実像を追う

2017/11/24
「社員は悪くありませんから!」
大企業の社長が、駆けつけた大勢の報道陣の前で、人目もはばからず泣く。その姿は、昭和から高成長を謳歌(おうか)してきた日本経済の「節目」を象徴するものになった。
今日からちょうど20年前の1997年11月24日。日本の経済成長を牽引してきた一つの大企業が廃業した。
山一証券。
かつては、野村証券や大和証券、日興証券とともに、「4大証券」の一角として名を馳せた山一だったが、1997年3月に巨額の損失隠蔽が発覚し、旧経営陣が逮捕される事態に陥ると、約半年後には、あっけなくこの世から姿を消してしまった。