[フランクフルト 17日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>の内山田竹志会長は、独誌シュピーゲルに掲載されたインタビュー記事の中で、電池式の電気自動車(EV)はまだ量産する段階にはないとの認識を示した。

内山田会長は「航続距離の長い電池駆動車は非常に高価で、充電に時間がかかる」と指摘。「そのような車は当社の計画にはあてはまらない」と述べた。

トヨタは現在の電池よりも大容量で充電時間が短い新種の全固体電池を開発中だと説明、「この技術は大きな開発ステップになるだろう。しかし実現にはまだ時間がかかる。量産に4、5年かかると予想する」と語った。

トヨタは9月に、提携相手のマツダ<7261.T>とEVの技術開発に向けた新会社を設立した。電池駆動EVの生産拡大競争が激しくなる中、先行する他社に追い付くことが狙いとみられる。両社ともEVでは他社に後れをとっており、EVの乗用車をまだ発売していない。

内山田氏は、米EVメーカーのテスラ<TSLA.O>について「われわれの敵ではない。目標にもしていない」と明言。「テスラを競争相手とみなしているのは独メーカーではないか」と話した。