【楠木×岡島】「人工の流れ星」が真のイノベーションになる理由

2017/10/16
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第109回(全5回)は、科学とエンターテインメントの両立による宇宙技術の「革新」をビジネスとするスタートアップ企業であるALE(エール)の社長、岡島礼奈氏と、一橋大学大学院教授の楠木建氏が登場する。
岡島氏は、東京大学大学院で天文学の博士号を取得後、ゴールドマン・サックスで事業投資に携わり、リーマンショック後は新興国対象のコンサルティング会社を起業した。
だが、学生時代から思い続けてきた「ビジネスによって基礎科学に貢献すること」を実現すため、2011年にALEを創業。
岡島氏は、「資金が集まりにくい基礎科学に、民間が大きな資金を投入することができれば、真のイノベーションが実現する」と語る。
そんな基礎科学への貢献と、ビジネス収益を両立させる事業が、「人工流れ星」ビジネスだ。
流れ星を楽しむビッグイベント「SHOOTING STAR challenge」として、2019年に広島・瀬戸内海で開催すべく、着々と準備が進んでいるという。
最先端の宇宙技術の開発だけでなく、基礎科学とエンタメを融合するという新発想の事業はいかにして生まれ、実現の段階に入ったのか。
イノベーションの本質を説く楠木氏と岡島氏が、「人工流れ星」というビッグ・チャレンジ、そして、その背後にある「儲けの仕組み」と「基礎科学への貢献」について語り合った──。