アップルを超す研究費。巨大未上場企業ファーウェイの実態
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連載第5回はファーウェイ(華為技術)の概要を解説します。ニューズピックスのコメント欄でも度々話題になっていますが、スマホだけの企業ではなく・・・、それどころか、そもそもファーウェイは通信事業者向けネットワークのビジネスで成長してきた企業。未上場企業でありながら、財務情報をはじめかなりオープンに情報を公開しています。
売上げ8兆円という規模も目を引きますが、何より注目すべきは118億ドルという研究開発費の大きさ。アップルやトヨタを突き放し、世界のトップグループに匹敵する金額です。前年比で10%増以上で増えていますから、アマゾンやアルファベット、インテル、マクロソフトといったIT企業を抜く可能性もあります。
「最強の未上場企業」とも言われる理由がよくわかります。技術面や最新の動向に関心のある方は、広報誌HuaWaveを読むと良いでしょう。ファーウェイだけでなく、ネットワーク技術やビジネスの先端動向が分かります。
http://www.huawei.com/jp/publications
関連書籍、報道、ファーウェイ社への取材・提供資料の内容と、かなりの情報量があり、相当取捨選択して書きました。既存の報道は、日本語も英語も、一部の専門情報誌を除いて、コンシューマー機や米国話しに偏りすぎだという印象を受けました。
連載「中国ITジャイアント」のバックナンバーはこちらから。
https://newspicks.com/user/9467
追記:上村昴平さんご指摘のパワーグリッド事業も注目です。ファーウェイ、良い意味で愚直なまでに通信事業を発展させ、応用した技術でパワーグリッドもやっています。これはアフリカでのCSR活動にも使われています。よくまとまっているが、他にもいろいろある。中国では10冊以上本がでており、テリゴーより有名。しかし、日本語で訳されているのは「冬。。」だけ、しかも、原文で肝心なところが一部省略。これは、日本のマスコミの弱さ。
最も重要なところは、未上場の強み発揮。
共産党的な人事管理。自己批判制度。シャドーキャビネット的制度。権限と金銭的報酬を分けている。出戻り制度。社員に給料が払えず、それを持ち株にした。
その他、初期の立上げの頃の、ここでは書けないような秘話も多い。
たしか、NECと近く、JVもある。
Hiシリコン。これが。スマホ向けのチップも作り。OLEDもやろうとしている。日本研究所に、有力な方も就任。
JDIの運命も握る。ファーウェイとZTEは、本当にすごい。既にエリクソンやノキアと肩を並べるネットワークプロダクト企業。記事にあるように巨大であると同時に研究開発への投資も日本企業の何倍もやっている。このままでは日本の通信機器メーカーとの差は開くばかり。
にもかかわらず、日本では未だに中国企業に技術はないとか、ただのモノマネとか言って馬鹿にして、日本企業の技術力を妄信する人たちがいるのはどうしてなのか。