MRJ納入、20年半ばに延期=5回目変更、開発費大幅増-三菱重工
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注目のコメント
「型式証明」とは,新たに製造される民間航空機を対象に,機体の設計が安全性基準に適合しているかどうかを,機体を設計,製造する国が責任を持って審査,認定する制度です.同一型式に対して一度だけ行われます.日本(国交省)の審査の基準項目はアメリカのFAAの規定に倣っています.この規定はほぼ世界標準と言えるので,この型式証明が取得できれば,世界で通用します.
この型式証明は装備品の製造過程も審査されます.例えば,電線の場合,製造方法,生産機械(もしかすると,作業員の資格)にもおよびます.
ところで,型式証明を取得することは必ずしも飛行機製造に必要ではありません.例えば,MRJのライバルとも言われる中国のARJはこの型式証明を取得していません.よって,米国,日本,欧州では飛行することができません.中国国内と途上国のみ飛行可能です.
一方,似た言葉として「耐空証明」があります.これは航空機一機ごとの証明になります.いったん型式証明を受けた型式の航空機については,設計および製造過程についての検査の一部を省略して「耐空証明」を取得できます.
【別記事に書いたコメントを追記】
先週末の速報に対してもコメントしましたが,
https://newspicks.com/news/2014025?ref=user_2112738
長期的な視点に立って,ここは踏ん張ってもらいたいと思います.
リージョナルジェット規模の小型航空機の市場規模は伸び続けています.現在の90席規模のMRJ90.さらにもう一回り小さい70席規模のMRJ70.これらで増加する需要を確実に拾っていくことは可能です.
2019年末に型式証明の取得,半年後に納入とのことでしたが,早まる可能性もあるそうで,1か月でも遅れを短縮するよう一丸となって努力してもらいたいと思います.
頑張れ!