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コメント
注目のコメント
「起業家にとっても、BIが最低限の収入を保障してくれれば、リスクを格段に取りやすくなる」とありますが、日本でこれに類似した状況にあるのが大企業の正社員だと思います。よほど変なことをして解雇でもされない限り、多少サボっていようとも誰かの成果が固定給として社内で再分配されているわけですから。
たまに大企業にお勤めの方から会社を辞めて起業しようと思うといったご相談を受けることがありますが、そんなもん、就業時間後なり週末なりでやればいいじゃんと思ってしまいます。
皮肉半分ですが、何もしなくても月末の金曜になれば自動的にお金が振り込まれてくるという点において、月給はまさに「ベーシックなインカム」でしょう。みすみす放棄する必要もありませんし。
そう考えると、副業を認める会社が増えてくれば、会社単位での擬似的BIは日本でも実現していくのかもしれません。
もっとも、正社員という特権階級からこぼれ落ちた人々は蚊帳の外ですから、あくまで擬似に過ぎませんが。色々な人のコメントが引用されていますが結局「職が減るのでセーフティネットが必要」以上のことは言っていない印象。これ以上議論が具体化されていないというのが現状ということなんでしょう。
AIの時代に一番富を得るのは「AIを所有する人」と言われます。だとすれば富を再配分するには、国自体がAIを所有するか、AIに対して重税をかけ、それを配分するしかない。言ってみれば産業革命で生産設備を持つ人が富を得るようにな際に、生産設備自体やそれを生み出す企業を国が保有し再配分した共産主義的な発想まで振らないと難しい気がします
ただ、角川の川上さんが数年前にこのことを指摘していたのが印象深い。産業革命が共産主義を生んだように、情報革命も同様の新たな社会的枠組みを生むだろう、と。やはり彼はすごい。なんとなくNewsPicks 世論の流れに逆らうような気がしていうのが憚られるのですが、何故凄まじい規模の財源を必要とし、同時に歴史上一度も成功したことのない制度であるBIに超大金持ちであるはずの大経営者達が執心するのでしょう。
給付付き税額控除(負の所得税)なら経済学的にはほぼ同じ効果が得られ、財政負担は遥かに少なくてすみます。
何故、現実にすぐできる制度の議論が進まないのでしょうか。
そこには、実現可能なソリューションを求めるのではなく、ある種の閉そく感を打ち破る為、全てを解決する魔法の杖をかざして、世の中を全部作り直そうとするかつてのインテリゲンチャの「革命」の熱狂に似た様相を感じるのです。
確かに働かなくても、最低限の生活できる世界というのは理想郷に違いありません。
でも、それはかつて共産主義国家が目指した公平な配給による無料、無税国家と何が異なるのでしょう。
よしんばうまくいったとして、産まれながらにして、何もしなくてもお金が入ってくる「天賦の権利」を手にしてしまった人間は、果たしてマトモなモラルや、労働価値観を保持できるのでしょうか。
又その金額に満足し、決してそれ以上のBIの値上げを要求したりしないのでしょうか。
あるいは財政が破綻した時、リン鉱石が枯渇した後のナウルの様に、自分で生きる力自体を失ってしまったりしないとでしょうか。
私には、到底その自信がありません。
今の社会保障制度がいずれ崩壊するのは目に見えていますが、それでも私は一発で問題を解決できる様に見える魔法の杖に頼るのではなく、まずできるところから1つ1つ、地道に解決していくしか方法はないように思うのです。
つまらない意見で恐縮ですが、ユートピアは現実には存在しないからこそユートピア(何処にもない場所という意味)なのだと思うのです。