大企業の時代は終わる

2016/12/6

終焉に向かう「大企業の時代」

冨山 大企業の時代というのは、もう終わりつつあると思うんですよ。
これまでなぜ大企業が良かったかというと、やっているビジネスが大きいほど良かったからです。お金をたくさん集めて、でっかい工場を造って、どんどんモノをつくるという。
たとえばアメリカが、今から100年くらい前に起こした様々なイノベーションを振り返ると、エジソンが電気を商業化し、カーネギーが鉄鋼を商業化し、ロックフェラーが石油を産業化しました。
そしてトドメはヘンリー・フォードで、彼は車を工業化しました。
これらはすべて、ドーンと大量につくって、皆がガーッと消費するスケールなんですよね。しかし、先進国ではこういう段階はもう20年ほど前に終えていて、今それが成り立つのは新興国くらいです。