ロイター企業調査:アナリストへの情報開示、65%が新指針に困惑
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注目のコメント
現場にいないので細かい変化まで分からないが、足並みがそろっていない印象。証券業協会によるガイドラインだから証券会社のアナリストへの適用なのだろうが、市場を構成するのは証券会社だけじゃなく、機関投資家も個人投資家も。結局一律のガイドラインでフェアディスクロージャしなければ意味がない。
下記が20日までパブリックコメント募集していたガイドライン原案。スライド5を見ると、ラージミーティングで話した内容さえも先行きの業績の話であれば書けない印象。そうすると、ミーティングに出席できた投資家とそうでなかった投資家で差がでる。情報伝達の摩擦をなくすのはセルサイドアナリストの資本市場での役割の一つでもあると自分は思い、それはどうかと思う。
あと予想実務はどうやるんだろう?年度決算などについても、予想計画の前提とか、その前提の根拠などを聞いて、その蓋然性から会社予想への修正や、会社予想が出ていない場合でも予想を作っていくのがセルサイド・バイサイドの基本的な仕事の一つ。もちろん議論をする際に根拠が問われる。四半期の業績あてに意義は感じないが、様々な時間軸の投資家がいるから市場が成立するし、上記は四半期に限らず年度に関しても適用できる議論。同じ情報を聞いても、会社予想より、もしくは前年度より、変化しそうかしなさそうかというのは投資判断にものすごく影響してくる。そしてそれは同じ情報を聞いても、それ以外のチャネルチェックと併せて人によって判断も変わるかもしれない(いわゆるモザイク理論)。また、7を見ると、今期ではなく来期以降であればよいらしい。でも年度が替わって来期の話が今期になったときに、その差分から読み取れる情報というのは多い。
「業績が容易に把握できる情報」と「業績予想をできる情報」(把握ではなく予想)を明確にしていくなりしていかないと、市場が機能不全になりそう。
意図しているのは早耳のすっぱ抜き競争を止めることであって、それに関しては日経なども含めた情報伝達に関わる全ての主体でやらなくては意味がない。
http://www.jsda.or.jp/katsudou/public/bosyu/files/20160721_sankou.pdf絶滅する前にコメントしときますと、本来の狙いである「フェアディスクロージャー」から逆行しちゃってますね。
立法府でもないお役所(日証協のことではありません)が無理やりルール作りをしようとするからこうなるのです。
ヘッジファンドが未公表情報を聞けて、レポートを公表するアナリストが一切聞けないとは、まさに本末転倒。多くのIRの現場の方々も困惑している。
そんなことより、IBとブローカを別会社化したほうがいい。
あるいは、アナリストをセールスと分ける。