官僚にほれ込んでわかった「3つの問題」

2016/7/13

政治空白が起きても困らない日本

私が官僚について取材するようになったのは、1979年に起きた、40日間の政治空白がきっかけである。
この年10月の衆議院議員選挙で、大平正芳首相が率いる自民党は大敗した。
自民党の派閥の領袖だった福田赳夫が首相に返り咲こうとして大平に退陣を求め、国会が40日間も空転したのである。
ほかの国だったら、大混乱が起きるだろう。だが日本では何も起きない。
そのとき日経連名誉会長の桜田武が、テレビのインタビューでこんなことを言っていた。