父の死と社長就任。ライバル会社の会長が「タクシーに乗れ」

2016/1/2

株主総会の朝、父が倒れる

本業回帰が功を奏し、2003年からは次第に会社の売上も回復していきました。借金返済のメドも立ち、ほっとしていた矢先、父が倒れました。
2005年8月30日。この日は会社の株主総会が開かれることになっていました。朝、秘書が駆け込んできて、真っ青な顔でこう告げました。
「社長が血を吐いて病院に運ばれました。本人からの伝言で、とにかく総会はやれ、とのことです」
実質的な経営の舵取りはすでに私に任されていました。無事に総会を乗り切れば、名実ともに私は業界最年少の社長に就任します。腹をくくって総会に臨みました。
無事に総会を乗り切った後、夕方、父が入院する築地のがんセンターへ報告に行きました。