(4段落目にJT広報のコメントを追加して更新します.)


(ブルームバーグ):日本たばこ産業(JT)は米レイノルズ・アメリカンの資産買収に向けて交渉している。JTは国内市場が縮小する中で海外での事業拡大を目指している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

非公開情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、JTは「ナチュラル・アメリカン・スピリット」の一部を含めて約50億ドル(約6000億円)相当の資産を買収する可能性がある。協議は進展しているものの、物別れや買収規模あるいは対象資産の内容が変わる可能性も残るという。

日本での人口減少や喫煙率の低迷に直面するJTは、海外でのブランドや製品の買収を加速させている。同社はたばこ事業の競争力強化を優先し、飲料製造・販売事業からの撤退を決めた。

JTの小泉光臣社長は今年2月、2015年が同社にとって投資の年になると述べていた。JT広報担当の菅田良平氏は「当社から発表したものでない。臆測記事についてのコメントはしない」としている。

ノースカロライナ州ウィンストンセーラムを拠点とするレイノルズは米2位のたばこ会社で、6月には同業の米ロリラードの買収を完了。たばこブランド「ニューポート」を取得する一方、ロリラードの他のブランドの一部を英インペリアル・タバコ・グループに売却することを決めた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、ナチュラル・アメリカン・スピリットを保有するレイノルズ傘下のサンタフェ・ナチュラル・タバコ・カンパニーが報告した14年度の売上高は6億5800万ドル。13年度は5億7200万ドルだった。

レイノルズの広報担当は同社としてうわさや臆測には論評しないと語った。

原題:Japan Tobacco Said in Talks for $5 Billion Reynolds Assets (2)(抜粋)

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