2011【マスター】ブルーボトル#5スライド_20150630-03

【スライドで見るデータ】ブルーボトルに人は何曜日に行く?

2015/7/1

ブルーボトルコーヒー清澄白河店は人を集めているのか? 全4回にわたった本シリーズも今回で最終回となる。ここまでは大きな傾向をつかむために、代表値(毎週金曜日)を使い、週単位でデータを見てきた。最終回は代表値ではなく、曜日別の推移を紹介する。

利用データについて

データは今回も(株)ドコモ・インサイトマーケティングと(株)電通「人の流れラボ」の協力のもと、「モバイル空間統計」を使う。詳しくはシリーズ最初の記事を見てもらいたいが概略は次の通りだ。
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ブルーボトルコーヒーのオープン前とオープン後の江東区外からの来訪者差分データを使って、その人気ぶりを見ていくのがこのシリーズだ。
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曜日別の傾向

それではさっそく、清澄白河店オープン4日後の2月10日(日)から4月11日(土)までの8週分のデイリーデータを使い、曜日別推移を見てみよう。これまで見てきた性別・年代別、居住地と同様、ここでも大きく2つの傾向が見てとれる。

傾向1
 2011【マスター】ブルーボトル#5スライド_20150630-01

傾向2
 2011【マスター】ブルーボトル#5スライド_20150630-02

混雑を避けるのであれば、月曜、木曜、金曜を避けて、と言いたいところであるが、本データは集計上の理由から店舗がある江東区の住民を差し引いているため、そこまでは言い切れない。

だが、江東区外からの来訪者数が持続傾向と減少傾向に分かれていることはデータが示しているので、土・日・火・水が比較的空いている可能性が高い。

しかし、それにしても曜日別で見たときに土・日の外部来訪者数が比較的少ないのは意外ではないだろうか。コーヒー店はそもそも、土・日に遠くからわざわざ訪れる場所ではなく、生活リズムに根づいたものだ。

ブルーボトルコーヒーの場合は、その話題性により、遠くからも人を集めている稀有な例である。とは言え、この曜日別データを見てわかるように、本質は他のコーヒー店と変わらない。

本検証シリーズ全体のまとめ

全体傾向
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詳しくは:【スライドで見るデータ】ブルーボトル人気は本当か?

性別・年代別の傾向
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詳しくは:【スライドで見るデータ】ブルーボトルはどの年代に響いたのか?

居住地別の傾向
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詳しくは:【スライドで見るデータ】ブルーボトルはどこから人を集めたのか?

本検証シリーズで顕著だった20代女性・50代女性の動きや、ミーハー傾向が出ている世田谷区民についてはほかの事例と比較することでより確かなものになるはずだ。

今後も「モバイル空間統計」データを使った検証シリーズは続けていく予定だ。北陸新幹線開業後の金沢や各地で開催されるイベントなどを候補に考えている。

*もし、ほかにも検証向きの「場所」×「時期」があれば、コメント欄にお願いします。参考にさせていただきます。

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ブルーボトルコーヒーを位置情報データから見てみたーその1
ブルーボトルコーヒーを位置情報データから見てみたーその2

データ提供元:(株)NTTドコモ、(株)ドコモ・インサイトマーケティング
データ:モバイル空間統計(TM)

モバイル空間統計とは、NTT ドコモの携帯電話ネットワークの仕組を使用して作成される人口の統計情報です。全国で約6500万契約のサンプル数を持つ、日本最大級の位置情報ビッグデータになります。「モバイル空間統計」はNTTドコモの商標です。
リンク:モバイル空間統計

協力:(株)電通「人の流れラボ」

「人の流れ」の可視化や行動属性の把握を通じて、社会に貢献できる情報発信を行うべく設立された研究所です。
リンク:人の流れラボ

(文・スライド:櫻田潤、文・編集協力:福田滉平、写真:遠藤素子)

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