中国軍が台湾を“包囲”して軍事演習 「地域の安定と平和を損ねる」台湾国防部が非難
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今回の軍事演習の目的について、中国軍「東部戦区」報道官は、「『台湾独立』分裂勢力を懲らしめ、外部勢力の干渉や挑発に対して厳重に警告するものだ」と述べています。
軍事的な意図を、中国の軍事専門家が説明しています。
〇台湾本島の北部周辺での演習については「台北にある政治と軍事の重要目標に対する威嚇だけでなく、民進党当局への打撃となる」。
〇南部周辺での演習については「『台湾独立』勢力の本拠地に政治的に大きな痛手を与えられる」。
〇東部周辺での演習については、太平洋に面していることから「台湾のエネルギー輸入の生命線や『台湾独立』勢力が海外に逃亡するルート、それに、アメリカなどによる支援ルートを絶つ上で重要だ」としています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240523/k10014457961000.html
日本の軍事専門家は、今回の軍事演習のねらいについては「中国軍が、台湾を封鎖する海上封鎖・航空封鎖を行える能力を誇示するものだ」と分析しています。
また、中国政府は米国及び日本に対して、本件に介入しないよう引き続き脅しを続けています。
中国外務省の報道官は、「アメリカに対し、台湾独立勢力を容認し、中国の内政に干渉することをやめるよう求める。国家主権と領土の一体性に危害を加えるいかなる行為も中国の強力な反撃に遭うだろう」と強い牽制を行いました。
また、日本に対しても、先般、駐日中国大使が日本が中国の分裂に加担すれば「日本の民衆が火の中に連れ込まれる」と発言し、さらに中国外務省報道官は、かかる大使の発言は「事実に基づいており、道理は正しく言葉は厳格で、完全に正当で必要なものだ」と述べました。
日本としては、このような発言は無視できませんし、大使の追放と共に、中国政府に対して強く非難するべきと思います。
中国政府は、2022年に米国のペロシ下院議長が訪台した際も、台湾を取り囲むような大規模な軍事演習を行いました。
頼政権のスタート直後に圧力をかけ、その反応を見て弱腰であれば、今後さらに圧力をかけていくという中国共産党政府の狙いが想像できます。中国軍が台湾をぐるっと取り囲む演習を行うことが頻繁な習慣化してしまうのはまずいのですが、「演習」である以上、対抗して打てる手は限られます。
なお、今回は、宮古島から与那国島にかけてもほぼ囲まれています。
また、台湾の金門島と馬祖島の包囲は特に厳重です。
米軍が同じ領域で演習を繰り返すのが、牽制としては一番効果的ではあります。
なお、台湾軍は米軍と共同の演習を大規模に行うということは近年はやっていません。
自衛隊が台湾軍や米軍とこの領域で共同演習を行うのも、かなりの牽制効果がありますが、日本政府はまずやらないでしょう。
“米と台湾の海軍が合同訓練”報道 台湾側否定せず
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240514/k10014448681000.html
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