2024/5/19

【独占】「天才ロボット研究者」が考える、AIと人間の共存

NewsPicks 記者
5年前、ある電撃移籍が話題になった。
その人物の通称は「ヨーキー」。
アメリカで天才賞と呼ばれるマッカーサー賞をとり、米名門大学の研究者やアップル、グーグルの副社長を経て、2019年にパナソニックに入社した松岡陽子氏だ。
ロボット工学に精通する天才エンジニアとして注目されたヨーキー松岡氏。
意外にも、彼女がパナソニックで立ち上げたサービスは、テクノロジーよりも「人力」に全面的に頼るものだった。
名前は「Yohana(ヨハナ)」。食事やお出かけといった日常のちょっとしたタスクについて、スタッフが代わりに提案してくれるコンシェルジュのようなものだ。
累計利用世帯数は1万を超え、6月からサービスを日本全国に広げる。
生成AIの爆発的な進化を経た今も、「人が人をサポートする」というサービスの基本は変わっていない。
ヨーキー氏はその背景に「人が本当に困っている問題は、テクノロジーだけでは解決できない」という考え方があると語る。
一体どういうことなのか。天才エンジニアだからこそ見える景色をじっくり聞いた。
INDEX
  • 生成AIは「犬」に似ている
  • 生き残るのは「数社」
  • AIを「使わない」理由
  • 人が本当に欲するものは「最先端」じゃない
  • パナソニック流「両利きの経営」