【独占】「天才ロボット研究者」が考える、AIと人間の共存
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注目のコメント
「私自身、「面白いテクノロジーだから」とか、「難しい問題が解ける」といったことには実はそこまで興味がありません。お客様が本当に困ってるところを解決するほうが大事です」
「もちろん、最先端のテクノロジーが困り事を解決できればいいのですが、そうでないなら使う必要はありません」
大変興味深いお話で、今の水準では、AIが解決できる問題はごく限られていて、多くのケースではおもちゃのような言葉のやりとりをできるに過ぎない、というのは、そうでしょう。
おそらく、大規模言語モデルに基づくAIではその水準を超えることはないでしょう。
多くの(企業)人がAIに期待しているのは、人件費の削減につながる、ということであるのは、周知のことでしょう。
しかし、AIの解答が粗製乱造で、結局人間のチェックが入らなければ使いものにならない、といううちは、AIで人件費の削減にはならないでしょう。むしろリスクですらあります。
AIの開発に勝ち残るのは数社に過ぎない、というのはそうで、研究の世界でも、現在、圧倒的に実績を出し続けているのはグーグルとマイクロソフトです。何もコンピュータ科学に限ったことではなく、人文・社会諸学の世界でもそうです。
両社の圧倒的な研究予算によるものです。文部科学省の予算程度では勝負になりません。
研究開発をやるのも、日本ではなく米国でやった方がいい、というのも明らかにそうですね。日本に世界トップの研究者が来てくれるとは考えない方がいいでしょう。
大規模言語モデルは、確率論の産物なので、個々の人間の気分や心の奥底にある願望を察したりはしません。
単に、AIが持っているデータと、入力されたプロンプトを照合して確率的に言語や画像の組み合わせを表示するだけです。
環境や人間について把握する能力を持ったAI、というのは、大規模言語モデルとは別に、いずれ出てくるでしょう。
今のペースで行けば、それもグーグルから出てくるのではないかとは思いますが。
グーグルに対抗する研究開発費は出せない以上、当面は人件費を使った人間を介したコンシェルジュのサービスの方が競争力があります。「アプリを介して人間が人間をサポートするもの」
コンタクトセンターのオペレーターがFAQ検索やマニュアル検索を使うのと本質的には同じにみえます。
問題は、人間はコストが高いことと、人数に縛られスケールしないこと。このあたりどう解決を目指すのか気になります。月額1万円で、食事の献立や外食のリサーチ・予約、教育関係の調べ事をスペシャリストがやってくれる。そんなサービスを3年前からパナソニックが展開しています。
個人的に面白いと思ったのは、そのサービスを率いるパナ執行役員のヨーキー松岡さんです。ヨーキーさんはアップル副社長などを経て2019年にパナに電撃入社しました。元天才エンジニアのヨーキーさんが、こうした割と「人力」なサービスを手掛けているのが興味深いと思いました。
その理由を尋ねてみたら、AIの可能性から人間の良さまで、たいへん興味深いお話が聞けました。ぜひご高覧ください。
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