ハマス、戦闘休止案受け入れ表明 イスラエル「要求と距離」
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ハマスは「戦闘終結の明記」を求めているのに対し、イスラエルは「ハマス壊滅」の目標を達成するため戦闘終結には応じない。この基本的な対立構図が変わらないままここまで来ています。
アメリカはイスラエルに圧力をかけるため武器弾薬の供給を止めるところまできており、カタールはハマスに対し、戦闘休止提案に応じなければドーハからの追放も含めて強い圧力をかけていると伝えられています。
イスラエルはすでにラファに対する軍事作戦を開始しています。このギリギリの状況で合意できるのか、非常に厳しいと思いますが、注目です。これは、この日本語の記事を読んでも全く誤解するし、記事を書いているであろう日本人も誤解しているか歪曲しているかのどちらかですが、
ハマースが受け入れるといっている「戦闘休止案」というのは、「エジプトが提示した戦闘休止案」です。
このエジプト案は、イスラエルが承認したものではありません。
つまり、イスラエルには何の関係もなくエジプトがつくったたたき台に過ぎず、それをエジプトとハマースの間で合意した、という話です。
したがって、当たり前ですが、イスラエルの側が何か合意したわけではないし、イスラエルの軍事行動に影響を与えることもありません。
内容的には、イスラエル政府が合意しうるものではありません(人質の解放については言及せず、単にイスラエル軍が戦闘をやめてガザ地区から全面撤退していく、ということだけ求めた内容です)。NHKは予断できない状況を報じています。
●ガザ地区では一時、発表を歓迎して住民が喜びの声をあげる様子が見られましたが、声明は具体的な提案の中身については明らかにしていません。これに対してイスラエル首相府は「ハマスの提案はイスラエルの本質的な要求からはほど遠い」としながらも交渉団を派遣すると発表し、今後の対応が注目されます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240507/k10014441831000.html
毎日新聞もイスラエル側が受け入れない可能性を示唆しています。
●イスラエル側が提示した案を仲介国のカタールとエジプトが修正したもので、イスラエルが戦闘を再開しないことを米国が保証することが含まれているとされ、「ハマス壊滅」を掲げるイスラエルが認めない可能性がある。イスラエル政府は正式なコメントを出していないが、イスラエルメディアによると、イスラエルが提示した休戦案とは決定的に異なっており、「重要な変更点」があるという。戦時内閣の1人は「ハマスの発表は、イスラエルを『休戦案を拒否する当事者』にするためのトリックに過ぎない」と非難。合意文書を締結できるかは予断を許さない状況だ。
https://mainichi.jp/articles/20240507/k00/00m/030/008000c
状況を注視する必要があります。