吉本興業 松本人志さん関連報道を受け 対応を発表 「100名以上に対するヒアリング」「時代に寄り添う意識の醸成・徹底を図る必要性を痛感」
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「芸の肥やし」と言えば何でも見逃されるような時代は終わっており、「社会的に許されない行為を所属タレントに分別させるように対策を施す計画」に関するプレスリリースです。
笑いをビジネスにするにあたって、「自虐的な内容」は自らがエンターテイナーとしてとるものですから生き残ることができると思います。一方で、他者を貶めてとるタイプの笑いや、自虐的な内容であってもその表現対象が特定の集団を対象にしているものなどは、「人権」が認識される時代にはそぐわないと思います。そのような視点から、「笑いの内容」にコンプライアンス(法令遵守)が適用されることに対して、賛同します。
(1)のガバナンス(企業統治)体制の強化については、プレスリリース中には明確に示されていません。本来、コーポレート・ガバナンスという専門用語は、第一義的には、企業経営に対する監視体制を指します。プレスリリースでは、外部から招聘した監視チーム(ガバナンス委員会)により、「所属芸能人がやっているおかしなこと」が指摘されていることが読み取れますが、「指摘されるまで現経営陣では善悪の判断がつかなかった」といっているのと同義であり、他業種からはあまりにもかけ離れた低い見識です。そうであるなら、監視チームレベルの見識を有するメンバーを社外取締役メンバーとして選任するなどの方法により、経営陣自体の改革が必要になってきます。
(2)のコンプライアンス(法令遵守)の周知徹底は、上記(1)の確実な実施に対して、不可欠な実行プランという位置づけだと思います。
(3)の人権の尊重・人権ポリシーの策定について、今後も取り組まないのであれば、社会的存在としての企業とは見なされないでしょう。今回策定の理由について「芸能活動も例外ではないから」としています。当然のことだと思います。
(4)のSNSポリシーの策定については、何らかの制限をつけることを意図していると思います。例えば、コンプライアンス教育、コンプライアンスの理解度試験などの合格者にSNSでの発信資格を与えるようにするなどのことを考えているのかもしれません。
芸能を管理することについて、賛否両論あるとは思いますが、少なくとも人権を侵害して取るタレント活動(笑い)は不法行為ですから、これを行わないよう、管理組織としての対策は必要になるでしょう。「時代に寄り添う意識」ですか。
飛行機でカスハラをやった国会議員も「時代に合った表現を心掛ける」みたいな表現をしていたと思います。
時代に合わせるということは、「昔はそういうことをやっても良かった」とも理解できますが、正確には「昔もやってはいけなかったし、人を傷つけてしまったけど、見逃されてました」ということですよね。その意味では、昔そういうことをやっていた芸能人や一般人も「昔は良かった」などと言わずにちゃんと反省しないといけない。まあ私も含めてです。
一方で、芸の一環で行われている差別的な発言はどうなるんでしょうか。
典型的な例が吉本新喜劇で出てくる「ハゲ、チビ、デブ、顔がブサイク、その他身体的な特徴(アゴ出てる、唇出てる、顔が新幹線等)をディスるネタ」です。自虐だけでなく他人に対してもバンバン言ってます。
でも私のような吉本新喜劇ファンとしては、これらがない新喜劇はありえない。こんな私は間違っているのでしょうか。大前提、私は松本人志さんのことは大好きだし、またお茶の間に笑いを届けられる形で戻ってきて欲しいと思っています。
しかしこの吉本興業の発表は、結局何が言いたいのかが分かりませんでした。
裁判中ということもあるかとは思いますが、松本人志さんの騒動に対する事実確認に対して何も触れられてないので、吉本興業の組織構造に疑問を感じざるを得ないですね。