2024/4/23

【ビザスクCEO】米国M&Aで大赤字。「リサーチ不足」を猛省

「小」が「大」を飲む異例の巨額買収は、のれんの大減損という結果に終わった。
M&Aや新規事業などの専門的な知見を持つアドバイザーと、その知見を得たい企業をマッチングする「スポットコンサル」。
「ENS(エキスパート・ネットワーク・サービス)」ともいわれるこの市場を日本で作ってきたのが、ビザスクだ。
2021年8月、ビザスクは“大博打”を仕掛ける。自社の2倍近い売り上げを稼ぐ米国の同業、コールマン・リサーチ・グループを112億円で買収したのだ。
創業は2012年、株式上場は2020年という新興企業が、これだけのM&Aを仕掛けたのは極めて異例だった。
しかし、買収から1年も経たないうちに、コールマンの業績は急降下が始まる。
ついには2024年4月12日、コールマン買収で発生したのれんを全額減損することを発表。2024年2月期は営業収益(86億円)を上回る126億円の最終赤字に転落した。
ビザスク創業者の端羽英子CEOは、壮絶な逆境に追い込まれた──。と思いきや、「ここからが面白い」と豪語する。
まるでつき物が取れたかのように、あっけらかんとする端羽氏。M&A失敗の理由やこれからの戦略を赤裸々に語ってもらった。
INDEX
  • 買収した時が一番よかった
  • 現地に行かなかったことを反省
  • リサーチの会社なのに、足りなかった
  • 減損は悔しい。でも面白い