2024/4/1

【養老孟司】日本人に伝えたい「未来予測」より大事なこと

NewsPicks 編集部記者
近年、様々な「未来のシナリオ」がメディアで騒がれている。
その多くは、少子高齢化、環境破壊、テクノロジーの暴走といった、悲観的なものだ。
こうした未来予測は、とりわけ若い世代に「将来に希望を持てない」「長生きしてもしょうがない」といった厭世観をもたらしている。
しかし、私たちの未来はそんなに「ヤバイ」のだろうか…?
本特集では、今日から4日間、世にあふれる悲観的シナリオに踊らされることなく、賢明に「未来を見通す」ための思考法をひもといていく。
第1話に登場するのは、解剖学者の養老孟司氏
人間本来の身体性を忘れ、アタマでっかちで物を考えるようになった現代社会を、長年「脳化社会」として批判してきた養老氏は、「未来予測」という発想そのものが「脳化」の産物だと看破する。
そんな養老氏が考える、「不確かな未来の乗り越え方」を語ってもらった。
INDEX
  • 注目すべき予測はたったひとつ
  • 危機は日本社会を変えるチャンス
  • 「意味」から離れて考えよう
  • 「実感」がないと動けない日本人
  • 「居心地」さえ良ければいい