テロから2日、モスクワ厳戒 「なぜ銃撃」市民は治安疑問視
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実行犯の4名が全てテロの犯行現場から離脱しており、逃亡中に当局に拘束されたことは、IS系のテロでは非常に珍しいです(まったくないわけではありませんが)。ISの過激思想に染まってテロをするのであれば、イスラムのために死ぬことで天国に行くことを目的にテロに走りますから、通常は死ぬまで戦います、というか死ぬために戦います。
今回の実行犯が逃亡したのが事実であれば、それだけで彼らはISKの正規のメンバーではなく、今回のテロをやるためだけに雇われたプロの戦闘員である可能性があると思います。
シリアのIS本体もそうしたプロのヒットマンを使ってテロを行うことがありました。ISKもそうした手法をとり、派手で大掛かりなテロを仕掛けたのかどうか、続報を待ちたいと思います。
注目のコメント
謎が多い事件です。
そして、死が伴う謎くらい人を恐怖させるものはありません。
実行犯とされる4人は、すでにモスクワに護送されています。
裁判所で、メディアに撮影されたりしています。
https://twitter.com/SputnikInt/status/1771993989073256642
しかし、この4人は、明らかに拷問を受けた外傷があり、おそらく薬物を使われて意識が朦朧としています。この4人は、すでに犯行を自白していて、調書を取られているとのことです。
4人で130人以上を短時間で殺害するというのは、簡単なことではありません。重傷者も同じくらいの数はいます。
自動小銃を持っていても、数十人を連続で正確に殺害していくのは、相当な経験なしにできることではないです。
爆発物を使うにしても、火炎瓶くらいではこうはならず、火災の規模からいっても、かなりの威力の爆弾を、コンサートホール外で爆発させているはずです。
ふだんは思考力と判断力がある人間でも、恐怖にかられれば思考も判断もできなくなります。
謎の恐怖は謎の恐怖のままにしておいた方が、ロシア政府としてはこれからのために好都合です。
そして、これはプーチン政権のみならず、ソ連時代も、ロシア帝国でも、統治者が繰り返し使ってきた伝統的な手法です。あくまで仮説ベースですが、以下の記事も参考になります。ポイントを一部翻訳引用します。
"Why would Islamic State attack Russia and what does this mean for the terrorism threat globally?" 「イスラム国はなぜロシアを攻撃するのか?これはテロの脅威として世界的に何を意味するのか?」
●この攻撃は、2015年にアフガニスタンに設立された支部、イスラム国ホラサン(ISIS-K)の仕業だと広く報じられている。
●ISIS-Kは、ロシアを含む欧州全土で最も一貫して精力的にテロ攻撃を試みているイスラム国の支部である。ISIS-Kは昨年、9カ国で約21件の攻撃を計画しており、前年の8件から増加している。…ISIS-Kは近年勢力を拡大し、現在では数千人の戦闘員がアフガニスタンの34州のほぼすべてで活動している。もしISIS-Kが本当にモスクワのテロに関与しているのであれば、さらなるテロ未遂に備える必要がある。
●イスラム国も、特にISIS-Kも、以前からロシアを攻撃する意向を表明してきた。彼らは、1980年代にロシアがアフガニスタンを軍事占領したことや、ロシア、特に北コーカサス地方のイスラム教徒コミュニティに対する弾圧の長い歴史を引き合いに出している。また、シリアの残忍なアサド政権に生命線を提供するロシアの役割も挙げている。しかし、このグループがモスクワのソフトターゲットを選んだのは、何よりも機会と人材があったからだろう。
●今回のテロはイスラム国やアルカイダといったグループによるテロの脅威が再び高まっていることを思い起こさせるものだ。5年間、主に西アジア、中東、アフリカで活動してきたこれらのグループは、現在、西側諸国に新たな脅威をもたらしている。アフガニスタンのタリバン支配下でISIS-Kとアルカイダが成長を続けていることは、我々が認識する以上に懸念すべきことである。
https://theconversation.com/why-would-islamic-state-attack-russia-and-what-does-this-mean-for-the-terrorism-threat-globally-226464