2024/3/23

【週末に読む】私たちの悩みは「仏教」で解決できる

NewsPicks 記者・編集者
ビジネスシーンで、「仏教」に関する話題をしばしば目にする。
京セラ創業者の稲盛和夫氏、松下電工(現・パナソニック)の松下幸之助氏、アップルのスティーブ・ジョブズ氏など、仏教が国内外の経営者に影響を与えてきたのは有名な話だ。
近頃も、IT起業家が突然出家をして世間を驚かせたり、コロナ禍で座禅や瞑想がプチブームになったり。
ビジネス書やポッドキャストなどで、仏教がテーマに取り扱われていたりと、仏教に関する話題は、折に触れて目に入る。
そもそもなぜ、ビジネスパーソン、とりわけ経営者は仏教に興味を持つのだろうか。
仏教からどんな学びを得て、どうビジネスに生かしているのだろうか。
僧侶や仏教を学ぶ経営者など数人にインタビューをし、その背景に迫った。
INDEX
  • 経営者が足しげく通う「お寺」
  • 稲盛和夫の哲学の「裏側」
  • 「感情のメカニズム」を学べる
  • 不安やイライラの「根本原因」
  • 「今・ここ」に集中する方法
  • 問いを立て、揺さぶる力を育む
  • 仏教は「実践」できる思想だ

経営者が足しげく通う「お寺」

スタートアップから誰もが知る大手企業、地元に根ざした中小企業まで、さまざまな企業のトップが訪れるお寺が京都にある。
「実験寺院 寳幢寺(ほうどうじ)」──。
同志社大学の今出川キャンパスから歩いて10分ほど、西陣織の工場を改装した跡地にある。
僧院長を務める松波龍源氏の元には、月に平均して7〜8組、20人以上の経営者が訪ねてくる。
目当ては、仏教を現代風に解釈した「レクチャー」だ。
龍源氏は、経営者を含めた現代の人々の悩みや疑問に対し、仏教哲学の観点から答える。