ロシア大統領選に欧州から「選択肢なき偽りの選挙」と批判 露の脅威に徴兵制導入の声も強まる
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プーチン大統領が再選されたことの意味を少し考えたいと思います。
●ロシアの政治については、米シラキュース大学テイラー教授は「予想されるのは、さらなる弾圧であり、政権のメッセージに反する情報を遮断しようとする取り組みの強化だ。」、「この24年間、プーチンの軌跡はほぼ一方向にしか向かっていない。それは自由が減り、抑圧が強まる方向だ」と述べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2fdce83fa60079cd6965e467d1e5331102d5fec6?page=3
●経済については、現在、「賃金は２桁の伸び、通貨ルーブルは安定し、貧困層と失業者は記録的な低水準」にあります。欧米からの制裁がそれほど効果がなく、２次制裁を含め、やるべき難題がある一方、好調さは戦時経済体制によるものであり長期的にはツケが回ってくるという分析もあります。少なくとも経済が現体制を直ちに揺るがすような状態には至っていません。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/feature/2024/03/15/38345.html
●欧州との関係については、仮にトランプ前大統領が再び当選し米が欧州への関与を弱めるとすれば、プーチン大統領はウクライナとの戦争の勝利宣言を行い、ウクライナの国土の一部を収めることになりえます。欧州NATO諸国はロシアからの脅威とより直接的に向き合わなくてはならない状況になりえます。
●中国、インド、北朝鮮はロシアとの特別な関係を維持しようとするでしょう。３か国はプーチン氏の勝利に祝意を表明、習近平国家主席はロシアとのパートナーシップを促進するべく緊密なコミュニケーションを維持するとしています。
●戦略的安定について、プーチン大統領は「核戦争をする用意はある」と発言しましたが、中国外務省は核戦争は「勝利することはできないし、決して戦ってはならない」と強調、「共同で非エスカレーションを模索する必要がある」と述べ、核兵器使用のハードルを低めないよう諫めています。
隣国を侵略し国内では市民を抑圧する強権的リーダーが主導する国が日本の隣に存在する危険があと数年以上続くという厳しい現実を直視しなくてはなりません。きょうのNHK映像の世紀バタフライエフェクト「ロシア 暗殺と粛正」は見るべきだろう。https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024031830630 かの国の実態がよく分かる。歴史から学ばねばならないと強く感じた。
対立候補を立候補させないとか暗殺するとか、投票を監視するとか、投票数を操作するとか、いろんな手法があると思いますが、そういう選挙違反的なものを除外していたとしてもプーチンは勝つには勝ったと思う。そもそもがプロパガンダ等々で国民の支持率は高いのだから。
で、今のロシアは犯罪者は徴兵され戦争で捨て駒にされるというルートがある。残念なことですが今回の選挙で抗議の意思をしめし逮捕された人がどういう扱いを受けるのかを考えると気の毒です。また併合されたウクライナ人もロシアの理屈では既にロシア人であり徴兵の対象にされそう・・。
あと個人的に気になっているのはウクライナのドローンによってロシアの石油関連施設が次々に炎上しているところとその影響。戦争で不満を抱えている遺族(徴兵された兵士の家族)が戦争が長期化すれば増えていくこと。あとプーチンが死去した場合の後継者および逆に死なない状態でボケた場合のことかな。残虐な独裁者であったとしても彼なりの合理性があり他国は対応ができる。だが独裁者がボケてしまった場合に権力から引きずり下ろす手段がないまま。妄想であろうが指示は絶対的なもの。おそろしい・・。
