2024/2/28

【独自】イチゴの「Oishii」が200億円を調達した

NewsPicks NY支局長
いよいよ、日本連合が本気になった──。
米国を拠点に、日本発のイチゴを展開するOishii Farmが、NTTや安川電機をはじめ、日本企業連合などから200億円を調達したことが、28日分かった。
Oishiiといえば、NewsPicksでも、その黎明期から独占的に取り上げてきたように、日本の植物工場テクノロジーを武器に、日本由来のイチゴをニューヨーク近郊で展開し、米国でも注目されている数少ないテクノロジー企業だ。
この1、2年、米国を中心に、資金調達が急速に悪化し、倒産する植物工場スタートアップも相次ぐなか、独自の高級・高品質路線で成長を続けるOishiiが巨額調達を果たしたのは、ビジネスモデルの底堅さを感じさせる。
(※200億円の調達は、2023年の日本スタートアップの調達額でいうと、2位に入るレベルになる)
しかも、今回、特徴的なのは、NTTなど日本を代表する伝統企業が投資家に名を連ねたことだ。
一体、Oishiiは、この調達を通じて、どこへ向かうのか。
NewsPicksでは、Oishii創業者の古賀大貴CEOに直撃し、今回の調達の狙いから、日本を背負った次なるビジョンまで、3つのポイントを聞いた。
INDEX
  • ①「壊滅」する米国スタートアップ
  • ②「日の丸連合」で世界を取れる
  • ③「次世代」の植物工場が間近に

①「壊滅」する米国スタートアップ

「霞が関、永田町も含め、日本の国全体として、このテクノロジーのポテンシャルに対する理解が深まってきた」
古賀氏は、今回の調達の背景をこう説明する。