2024/2/19

【株価2倍】三菱重工を浮上させた意外すぎる事業

NewsPicks 記者
三菱重工業の業績が絶好調だ。
三菱重工は昨年、国産初の小型ジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」からの撤退、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とともに開発した新型主力ロケット「H3」の失敗という悪いニュースが続いていた。
一方、株価は防衛予算の増額による成長期待なども相まって、この1年で2.2倍に跳ね上がった。
先週末にはH3の2号機が見事、打ち上げに成功。H3は飛行実証の目的を達成し、宇宙事業の拡大にも弾みがついた格好だ。
2月6日発表の2024年第3四半期の連結決算は、売上収益(売上高に相当)が3兆2606億円(前年同期比11%増)、本業のもうけである事業利益は1916億円(同82%増)、純利益は1380億円(107.8%増)で第3四半期(4~12月期)ではいずれも過去最高となった。
通期の売上高・事業利益・純利益でも最高を更新する見通しだ。
稼ぎ頭は利益の4割を占めるエナジー部門。火力発電向けの高効率ガスタービンが売れている。受注拡大を受けて、エナジー部門の23年第3四半期の事業利益は775億円、前年同期の2倍に拡大した。
世界で脱炭素の流れが強まる中、なぜ火力発電用のガスタービンが売れるのか。ポイントを絞って解説する。
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