オリックスが中堅海運を買収 3000億円、事業承継で最大
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注目のコメント
三徳船舶は関西では大手の船主さんで,77隻の船舶を保有しています.パートナーを通じてフィリピンの商船学校を支援するなども行っています.ドライバルクの船舶規模は商船三井の半分くらいです.結構大きいです.
加藤さんのコメントにもあるように愛媛をはじめ,西日本には船主さんがたくさんいて,地元ではリッチな企業になっているところも多いです.この業態の船主さんが日本に多いことは日本の海運にとっては大きなメリットがあったと考えています(海運会社のリスクを分担する存在がたくさんいるわけですし,造船業や金融業の有力顧客です).
とは申せ,現在の海運,造船が置かれている状況を考えると,船主さんは今後,海外オペレーターや造船所との取引を増やしていくことになります.後継者不足などもあるということで,とくに小口の船主さんのようなところのM&Aをオリックスのような企業が行うのはわかる気がします.もともとシップファイナンスやってますし.
ちなみに,船を貸し出す際には船主さんが雇った船員さんが船を動かします(もちろん異なるタイプの貸し出し方法もあります).船舶投資におけるファイナンスは、レバかけてエクイティは船舶価値の10%くらいしか入れないと思うので、企業価値3,000億円で、キャッシュが幾らか分かりませんがaround 500億円くらいの投資額かなぁと勝手に想像しています。デットフリーの船齢の高い船が沢山あれば変わりますが、、。
今海運マーケットは好況なのでチェリーピックして売れる船は売って一定額を早めに利益確定するようなファンド的な動きも恐らく求められる中で、グローバルだけど狭い船舶業界でレピュテーションを落とさずに従業員含むプラットフォームをどう維持していくのか、結構難しいハンドリングが求められるように思いますが、そこを上手くやりくりするのがオリックスだと思うので今後の動向に注目したいです。<追記>松田さん、Yamamasuさん、Schenkoppさんのおかげで、多分本件に関してパブリックな場所では一番理解が深められる場所になっていると思う。こういうコメント欄にあえた瞬間にNPの醍醐味を感じる!皆様、本当に有難うございます~
三徳船舶がどんな会社なのか、バリュエーション実際どんな感じか、そして海運・船舶での大阪の歴史。たしかにと頷かされたり、なるほどと唸らされる点ばかり。
<追記終>
結構大きい。ただ「海運」といっても、日本郵船とか商船三井とは違うタイプで、保有・貸出がメインの船主だと思う。
貸出の際に船員なども併せて配備することもやっているように見えるが、貨物自体を引き受けること(貨物自体を載せるための営業)はしていない業態。
3000億円と巨額ではあるが、船舶という資産をもっているゆえの負債込みという少し特殊なパターンで、負債込みで表現するのはそこまで適切じゃなさそうに思う。
https://santokuship.co.jp/?page_id=33
この業態は、愛媛に多い。スエズ運河での座礁の際にも少し話題になった。なお、この会社は愛媛ではなく大阪。愛媛企業への売却ではなくオリックスへの売却を選んだ、と。
100億円の船を買う ~世界経済の裏方「船主」~
https://www.nhk.or.jp/matsuyama/insight/article/20220603-1.html
保有外航船1000隻 国内の3割操る「愛媛船主」
https://newspicks.com/news/3534280
日本最大の海事都市今治とは
https://www.city.imabari.ehime.jp/kaiji/about/
オリックスは船舶ファイナンスをずっとやっている。現社長の井上氏はこの船舶ファイナンス出身。
下記の記事がとても印象に残っていて、修羅場くぐっているなぁと思った。
驚きの連続が促した「断而敢行」 -オリックス社長 井上 亮
https://news.livedoor.com/article/detail/7469658/