2024/2/11

【必読】Z世代育成に悩むマネージャーは『鬼滅の刃』を読め

NewsPicks編集部
累計発行部数が1億5,000万部を突破した、令和のギガヒット級漫画『鬼滅の刃』(集英社)。
この漫画を、「Z世代のモチベーションを理解するこの上ない教科書」と紹介するのは、『武器としての漫画思考』(PHP研究所)を上梓した保手濱彰人氏だ。
同氏は「漫画には、ビジネスや経営のヒントが眠っている」という考えのもと、人気漫画を名著や学術的な理論にひもづけて分析し、仕事で生かせる「学び」に昇華して発信している。
では、『鬼滅の刃』から学べるZ世代の心理とは一体、どんなものなのか。
「今週の1冊」インタビュー後編では、「人気漫画からひもとくリーダーシップ」をテーマに、他の漫画作品の例も交えながら聞いていく。
月100冊以上欠かさず漫画を読むという、著者ならではの詳細な考察にも注目だ。
INDEX
  • 「インテグラル理論」で漫画を読む
  • 『鬼滅の刃』はZ世代を知る教科書
  • 「ティール組織」が失敗する理由
  • 『東京喰種』に学ぶ次世代リーダー
  • 漫画の学びを「血肉」にする方法

「インテグラル理論」で漫画を読む

── 本書は、リーダーの意識段階を「色」で表し、その色ごとに漫画を分類している点がユニークです。どのように着想を得たのでしょうか?
ベースとなっているのは、アメリカの思想家であるケン・ウィルバーが提唱した「インテグラル理論」です。
2000年にアメリカの心理学者であるケン・ウィルバーによって提唱された理論で、人や組織、社会を理解するためのフレームワークとして世界で活用されています。
インテグラル理論では、「人々や集団の意識はスパイラル(らせん形)のように成熟する」として、「色」を活用して発達の各段階を表現します。
この理論を用いて、私なりに少年漫画の特徴を色ごとに分類してみました。