｢1人当たり年30万円超｣食品業界で破格の研修費用を投資するサントリーが｢43歳の研修｣を重要視する深い理由
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注目のコメント
「サントリーを卒業するまでだけではなく、その先を含めて生き生きと働きたいという社員がいることは会社にとってもプラスになるはずだと考えています」という考え方で、50代の従業員も含めて積極的に投資をしていく考え方は、合理的な使い捨てでもなく、単に余裕があるだけの福祉でもなく、魅力的な統合の方向性です。実際、仕事のパフォーマンスは、個人のプライベートな部分にも大きく影響を受けており、妥当な前提だと思います。よく指摘される、学びの偏在（組織の全体が学ぶわけではない）を克服するための仕掛けも用意されており、試行錯誤で成果が高まることを期待します。
本当に自分のやりたいことが明確だったり、将来のビジョンを描けている人は、会社にお膳立てしてもらわなくても、自ら業務時間外に自分のお金で色々と勉強をするかと思いますが、実際にそこまでの思いを持てる人はとても少ないですもんね。
自分には関係ない、と他人事にしがちな人たちに対して、会社が半ば強制的に危機感や重要性を感じてもらうために研修を提供していかないと、会社には「他に行くところがないし、ここにいるのも別にモチベーションがないけどとりあえずしがみつく」という静かな退職に近いような非生産的な人で増えてしまいかなりお荷物になっていくのかと思います。
生成AI含めて変化が激しく、人に求めるものも急激に変わっていく中で、なかなかパフォーマンスが出てなくても解雇は不可能に近いという日本の状況では、研修を提供するのは「ベター」どころか会社を維持していくためには「マスト」なことなのではないでしょうか。とても良い取組みで羨ましい限りなのですが、本来、自主的に学び続けなければならないものですし、その継続的な成長志向マインドは高校や大学で培われるべきものでしょうから、それを企業がコスト負担して行わないとならないところに、日本の“いびつさ“があるような気がします。
