2024/2/2

【直撃】楽天の背中を追え!ANA「マイル経済圏」の勝算

NewsPicks 記者・編集者
PayPay、楽天ペイ、d払い、メルペイ、Olive──。
通信キャリアやIT 企業、メガバンクがしのぎを削る「経済圏争い」に、新たに名乗りを上げた企業がある。
コロナ禍から復活を遂げた、ANA ホールディングスだ。
2020 年にQR コード決済「ANA Pay」を開始し、2023 年5月にはタッチ決済にも対応するなどのリニューアルを実施。チャージ手段や利用店舗が大幅に拡大した。
航空会社のポイントサービスともいえる「マイル」は、空の旅で貯めて使われるばかりだった。
そこで日常の買い物でもマイルを貯めたり、使ったりできる ANA Pay を打ち出し、「ANA経済圏」として、空でも陸でも客を囲い込む構想を描く。
しかしスマホ決済の経済圏では、明らかに後発。ANA は勝ち筋をどう描いているのか。
ANA グループで航空の枠にとどまらないビジネスモデルを開発するのが、 ANA X だ。
LCC(格安航空会社)「ピーチ」の幹部から転じた、轟木一博社長を直撃した。
INDEX
  • 今さら「スマホ決済」参入のワケ
  • 最大の差別化は「旅行に行ける」こと
  • 客単価「1 万円」のEC が強い
  • サイバーと提携し「広告会社」に
  • 「マイル流通量」が最大のKPI

今さら「スマホ決済」参入のワケ

── 航空会社が、なぜスマホ決済をやるのでしょう?
「マイル」をより便利にしたい、ということに尽きます。