正しく体を揺らすと健康になる・連載第17回
寝たまま気軽にできる操体法入門2
2015/5/4
体を横にしているときは、体が重力から解放されて、体を整えるのには絶好の状態だ。朝起きたとき、そして夜寝る前、ベッドや布団で横になったまま何をすれば、肩こりや腰痛から解放されて快適に日常生活を送れるようになるのか? トレーナーの西本直が操体法を伝授する。
操体法2:膝倒し
前回は「かかと伸ばし」と呼ばれる操体法を紹介しました。
それで要領をつかんでいただいたら、次は仰向けになったまま両膝を立ててください。
そして、その膝を左右に順番に力を抜いて倒して、動きを比べてみましょう。これを「膝倒し」と言います。
「かかと伸ばし」と同じように、力まず無理をせず、気持ちよく動ける範囲で「膝倒し」を楽しんでください。
「かかと伸ばし」では主に骨盤が上下に動き、同時に背骨が横に動き、肩甲骨も上下に動きます。どこが動いているかをイメージすると、より効果があります。
それに対して「膝倒し」の場合は、骨盤から背骨全体が大きくねじられる感覚を味わってみてください。
いかにも腰痛に効果がありそうですが、何度も言うように、腰だけの問題ではなく、全身がつながっていることを忘れないようにしましょう。
操体法3:つま先上げ
横になって膝を立てた体勢のまま、今度はつま先をゆっくり上げてみましょう。「つま先上げ」と呼ぶ操体法です。
動きがかかとから膝を伝わって、ももを通り、骨盤が動いて、背骨が反っていく……というイメージです。
人によっては、背骨が反る方向ではなく、背骨を丸める方向に連動していく人もいますが、自分の体が選んだ動きを大切にして、良い・悪いという判断をせず、そのまま動き続けてください。
つま先の上げ方を左右で比べたり、背骨を反らせる動きと丸める動きで比べてみたり、いろいろな問いかけをして、体の言い分に耳を傾けてください。
※本連載は毎週月曜日と木曜日に掲載予定です。