日立とＮＥＣ、保有するルネサス全株を売却－最大21億ドル

（ブルームバーグ）： ルネサスエレクトロニクス株主の日立製作所とＮＥＣは、ブロック取引で１株当たり2474円から2528円で約１億2300万株を売り出す。ブルームバーグ・ニュースが取引条件を確認した。

取引条件によると、25日終値に対して６－８％のディスカウントとなる。売り出し後はルネサス株を保有しない。

国内の株式市場は昨年から活発になっており、企業や株主は株価上昇を利用して資金を調達しようとしている。ブルームバーグのデータによると、昨年のトヨタ自動車などによるデンソー株の売却以来、アジア太平洋地域で最大規模になる。ＢоｆＡ証券がこの取引の共同ブックランナーとなる。

ルネサスは、2010年にＮＥＣと日立製作所、三菱電機からそれぞれ分離独立する形で設立され、自動車向けの半導体などを扱う。ルネサス株は過去１年間で約２倍に上昇し、東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）の28％を上回った。

原題：Hitachi, NEC Seek Up to $2.1 Billion Through Renesas Share Sale（抜粋）

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コメント

注目のコメント

• Kato Jun

  ユーザベース SPEEDAアナリスト

  ・2024年01月25日

  ニュースのポイントとしては、三菱電機は売却せずに依然持つ（2023年6月末で2.59％ではあるが…）という点か。
  なお、最大株主はデンソーで8％弱で、トヨタが4％弱で続く。
• 津田 建二

  News & Chips 国際技術ジャーナリスト

  ・2024年01月26日

  日立もNECも、半導体部門をお荷物と思っていたので、完全に手放すことは思い通りのシナリオだと思います。電力会社向けの事業の日立、通信事業のNECとも公共事業の方がトップを務めておられました。所詮、ITや半導体とは経営スピードが全く違います。ただ問題は、半導体がコンピュータ、デジタル通信と並んで、ITを構成する重要な要素であることに気付いていないようです。これでもいつまで経っても、世界とは競争できません。OpenAIのアルトマンCEOが半導体工場を持ちたがっていることにも、気がついていませんね。残念です。
• 市川 祐子

  マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者

  ・2024年01月25日

  ついに日立NECとの資本関係がなくなりましたね。
  上層部には日本人が少なくなっていて、かなり外国企業化しているとか。それが企業価値向上の一つの要因なのでしょう、たぶん。
  この放出で需給は一時緩むでしょうが、また株価を上げていってIPO価格まで戻してほしい。