マースク・ハパックロイド、25年2月から新アライアンスへ。ハパックはTA離脱へ
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注目のコメント
コンテナ海運業界ではかなり大きな出来事です.
コンテナ海運業界では,大きな海運会社がアライアンスを組んで世界的な輸送ネットワークを作っています.2010年代に大きな企業再編が起こり,2018年以降は主要9社,2M,Ocean Alliance, THE Allianceの三大アライアンス体制で落ち着いていました.この三大アライアンス体制が終わることになるというのが,今回の記事です.
2025年,デンマークのマースクとスイスのMSCが2Mアライアンスを解消することが決まっています.MSCは単独運航を志向すると言われる一方,マースクは規模としてネットワークの維持が厳しいのではないかとの見方がありました.そういった中でマースクはドイツのハパッグロイドと手を結び”Gemini Cooperation”を形成することとなりました.ハパッグロイドはもともとM&Aに熱心な企業ではあり,最近もHMMの再民営化時に株の買い手として手をあげていたこともありました.HMMの買い手としてハパッグロイド排除されたのは9月なので,そこから何か変更があったのだとしたらすごく速い動きだと思います.
その結果,THE Allianceの中で最も大きなHapag-Lloydがいなくなるため,THE Allianceにいる海運会社は,自社ネットワーク維持のためにONE含め加盟船社が何らかの動きをしないといけない状況になります.紅海の事情もあって市況の変動の大きい中ですが,企業の動向もここからいろいろな動きが続く可能性が高いです.松田さんのコメントと重ねて(有難うございます!)。
下記記事に主要コンテナ各社のキャパが出ている(アライアンスで色分け)。Mearsk+MSCで約8.7Mn TEU、Hapag-Lloydが1.9Mn TEU、そして現在所属しているTHE Alliance(TA)はHapag-Lloyd含めて5.4Mn TEU。Hapag-Lloydが移動することによって、2M+HLが10.6Mn、TAは3.5Mn。
https://www.sbbit.jp/article/cont1/28070