2024/1/18

【直撃】激変の音楽業界。ユニバーサル社長「10年連続増収」の秘訣

NewsPicks 編集部 記者
大手レコード会社のユニバーサルミュージックが、業界の中でも目を見張る成長を見せている。
ここ日本で10年連続の増収増益を達成し、売上高も2倍以上に伸ばしたのだ。
音楽の聴き方が変わり、誰もが作品を世に送り出せる時代の中で、レコード会社は生き残りをかけた戦いにさらされている。
ただユニバーサルは苦戦を強いられていると思いきや、新作のヒットだけでなく、ストリーミングで過去の作品の視聴が増え、堅調に売り上げを伸ばしている。
最近は、AdoやMrs.GREEN APPLEなど若手アーティストが活躍し、新たなムーブメントも生んでいる。
好業績の立役者が、2014年から日本のトップを務める藤倉尚社長兼CEOだ。
しかし藤倉氏は英語も流暢には話せなかった。「こいつで大丈夫なのか?」。就任当初は、米国本社からそんな空気をひしひし感じたと振り返る。
しかし会社の大半を占めていた契約社員の正社員化など、ハードルの高い要求を本社に認めさせ、成長を続けてきた。
グローバル企業の本社との折衝は、地域のトップとして不可欠だ。関係をどう構築し、結果につなげてきたのか。社長就任からちょうど10年の節目を迎えた藤倉氏を直撃した。
INDEX
  • 「こいつで大丈夫か?」
  • 正社員化は「成長戦略」
  • 10年で売り上げ2.5倍
  • 海外でヒットする「4つのポイント」
  • 収益源が多様な日本市場