2024/1/7

【監督が語る】テレビには映らない「箱根駅伝」のお金の話

NewsPicks 編集委員
正月の風物詩、箱根駅伝。普段はスポーツや駅伝に興味がなくとも、「箱根だけは見る」という人も少なくないだろう。
毎年、多くの学生たちのドラマチックな走りで感動を呼び、学生スポーツの関東大会という位置付けながら、30%近くのテレビ視聴率を誇るお化けコンテンツでもある。
一方で、その裏側はあまり知られていない。
箱根チームのお金事情、新規参入する大学の思惑、そして学生スカウト。今回は、そうした箱根駅伝のB面にスポットを当てる。
語り部は、箱根駅伝に出場した駿河台大学の徳本一善監督だ。徳本監督は法政大学時代には選手としても箱根駅伝に4度出場し、区間賞も獲得した。
ホストを務めるのは、元陸上選手の為末大氏。2人は法政大学時代の先輩後輩の関係でもある。
為末氏にしか引き出せない裏事情を、選手、そして監督としても箱根を知り尽くした徳本監督に語ってもらった。
徳本一善(とくもと・かずよし)
1979年広島県生まれ。法政大学時代には箱根駅伝に4度出場し、1区で区間賞を獲得。4年時には2区で肉離れを起こし途中棄権した。学生時代は茶髪にサングラスがトレードマークの「目立つ」ランナーだった。大学卒業後は日清食品に進み、日本選手権で5000mを連覇するなど活躍。2012年より駿河台大学の監督に就任し、2022年に箱根駅伝初出場に導いた。24年には2度目の箱根出場を実現した。
為末大(ためすえ・だい)
1978年広島県生まれ。スプリント種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録保持者(2024年1月現在)。現在は執筆活動、身体に関わるプロジェクトを行うほか、アスリートとしての学びをまとめた近著『熟達論:人はいつまでも学び、成長できる』を通じて、人間の熟達について探求する。その他、主な著作は『Winning Alone』『諦める力』など。
INDEX
  • 年収は「1000万円以下」
  • 運営費はこれだけかかる
  • 勝つためには「スカウト命」
  • カネ確保に理事会と交渉
  • 「単位と合宿」どちらを取るか

年収は「1000万円以下」