トラブル増加 「糖尿病治療薬」でダイエット…“重篤な副作用”の可能性も? 日本医師会「不適切」
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どんな医薬品であっても必ず副作用があります。また、適正使用以外の方法では安全性や有効性が確かめられていないため、リスクがあると言えるでしょう。
今回の薬は糖分を尿から排出させる薬であり、本来は糖尿病患者に比較的安全に使える薬ですが、肥満でもなく、糖尿病でもない方が使えば低血糖のリスクは高まるでしょう。
低血糖は放置されると危険な病態なので、注意が必要です。
美容目的に大した説明もせずに処方されている事実があるとすれば、危険で、医療倫理を逸脱した行為と言えるでしょう。少し前から問題視されていますが、
低血糖だけでなく悪心、下痢、急性膵炎などの副作用がでることもあり、
ダイエット目的には承認されていないので、このような健康被害が生じても救済されません。
モデルさんが事務所から渡されて内服していたという事例も聞きます。
運動・食事制限不要、薬をのむだけ
メディカルダイエット
のような広告をよく見かけ、
これにつられる方が多いのも理解できますが、
たしかに食欲抑制効果などあるものの、
太ってもない方が薬でダイエットするというのは、
まっとうな医療ではないので、「メディカルダイエット」と言わないで頂きたいです。今回問題になっているGLP-1受容体作動薬に関しては、糖尿病や肥満の治療薬として使用する場合は効果的である一方、そうでない方が使用すると薬のメリットよりもデメリットが大きくなる可能性があります。
糖尿病がなくBMIが正常な人にこの薬を使用した場合について大規模な臨床試験がなく、そもそもどれほど減量に貢献しているのかが未知数です。また、糖尿病治療薬の中では比較的安全性が高い薬ではあるものの、吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状が主な副作用としてみられます。また、低血糖や急性膵炎などの重篤な副作用も起こる可能性があり、救急外来の受診や入院が必要になるケースもあります。「健康のために」と思って行った治療が健康を害することに繋がってしまうかもしれません。