（ブルームバーグ）： 短編動画投稿アプリ「TikTok（ティックトック）」で知られる中国のスタートアップ、字節跳動（バイトダンス）は、2023年の売上高が1100億ドル（約15兆7800億円）を超える可能性があることが関係者の話で明らかになった。
ライバルのテンセント・ホールディングス（騰訊）を抜くことになり、TikTokで開始した電子商取引事業の好調がうかがわれる。
世界で最も評価額の大きい新興企業であるバイトダンスの23年増収率は、800億ドルを超える売上高を計上した22年の30％ペースにほぼ匹敵すると、非公表の情報だとして関係者が匿名を条件に述べた。
中国経済の混乱や、米国からインドに至る主要市場での監視や規制の強化にもかかわらず高成長を維持している。
TikTokとその中国版である抖音（ドウイン）を傘下に持つバイトダンスは今年、テンセントやアリババグループと並ぶ中国の主要インターネット企業としての地位を固め、ソーシャルビデオサービスの人気を活用してｅコマースやその他の分野にも進出。約30％の増収率はソーシャルメディアで競い合うテンセントや米メタ・プラットフォームズを上回る。
非上場企業であるため開示や監査の要件がはるかに少ないバイトダンスが今年どのような収益を上げたかは定かではない。社内の会計は独立機関によって監査されていないが、その規模の大きさは同社が23年に売上高で中国最大級の企業になったことを示唆している。
バイトダンスの22年のＥＢＩＴＤＡ（利払い・税金・減価償却・償却控除前利益）は79％急増し、約250億ドルに達したと英紙フィナンシャル・タイムズが今年４月に投資家の話を引用して報じていた。
バイトダンスの広報担当者はコメントを控えた。
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原題：ByteDance’s Sales Break $110 Billion to Pass Tencent This Year（抜粋）
--取材協力：Jane Zhang.
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