2024/1/5

【本質】哲学者と考える「楽観主義」の取り入れ方

泉 秀一

NewsPicks 編集委員

突き詰めて考えると、実に難しい言葉である。

ここまでたくさんの記事をお届けしてきている通り、NewsPicksの年末年始特集のテーマは「Optimism」だ。

楽観主義と訳されるこの言葉は、悲観的なニュースが多い中で、小さな希望の光を灯してくれる。

しかし一方で、意外と解釈が定まらない単語でもある。

物事は良い方向に向かうだろうという「見方」とするものもあれば、良い方向に導く「意志」と解説するものもある。考えれば考えるほど、よくわからなくなってくる。

つまるところ、楽観主義とは何なのか。

楽観主義について研究してきた哲学者の谷川嘉浩氏に問いかけた。

INDEX

• 世界を「信頼」できるか
• 楽観に導く「理想」の力
• 「見える成果」至上主義
• 社会を支える「地味な行為」
• もっと「のんき」でいい

世界を「信頼」できるか

コメント

注目のコメント

• 倉田 浩美

  ヴィジョナリーブランド株式会社 代表取締役社長

  ・2024年01月05日

  「プロセスを大事にすること」に、とても共感します。目的達成を必須だと思ってしまうと、達成できなかった時に落胆が大きいです。
  
  一方、目的達成するための過程(プロセス)において、全力を尽くしていたかが大事であり、ベスをを尽くした結果達成できなくても、やりきったという一種の達成感があり、また前向きになれますね。
  
  プロセスの途中で振り返り、「ベストを尽くしているか？他にあるのでは？」と問うことは、ある意味楽観主義につながっているように思います。
• 清水 勝彦

  慶應ビジネススクール 教授

  ・2024年01月05日

  理想＝希望を持ち続けるためには「のんき」であることと同じくらい「ちょっとずつ前に進んでいる感」が大事かなと思います。スキーをやっていると特に感じます。
  
  ちなみにベストセラー『Atomic Habits』によると「One of the most satisfying feelings is the feeling of making progress」。
• 泉 秀一

  ノンフィクションライター

  ・2024年01月05日

  「なんとかなるさ」という気の持ちようなのか、「自分で変える」という意志なのか、それとももっと別の視点なのか。楽観主義って、よく考えるとわからない言葉でもあります。その本質を、考えてみました。