EU、ウクライナ加盟交渉開始で合意 ハンガリーは採決から退席
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EUは全会一致でないと決定はできないことになっているので、ハンガリー1か国でも反対すれば、加盟交渉の開始もできません。
ハンガリーは採決を待たずに途中退席したので、一応、全会一致が成立しました。
ハンガリーは、ウクライナの加盟交渉開始に何か月も反対してきましたが、今回ようやく途中退席で妥協しました。
ハンガリーは、タダで妥協した訳ではありません。
これまでEUが停止していたハンガリーへの交付金102億ユーロ(約1兆6000億円)の交付が行われることが、同時に発表されました。
ハンガリーは、司法改革など、EUが求める要件が満たされていないとして、交付金を停止されていました。いわゆる収斂基準を数年で満たすことは不可能です。10年単位でしょう。
入れると思っていたのに入れない。結局、EUは我々を裏切り続ける。
このような思いが募らなければ良いですが。このニュースの解釈だと、EUとハンガリーのWin-Winのように取れるが、本当にそうなのだろうか?本当に「歴史に刻まれる」美しい決断なのだろうか?
EUは数日前にハンガリーへの補助金凍結を解除した。補助金と引き換えにハンガリーにウクライナ支援に賛同させるためにマクロンとショルツが提案したようだ。だが、そんなことでハンガリーは考えを曲げることはないので、ハンガリーの一人勝ちになるとPOLITICOで批判された。
https://www.politico.eu/newsletter/brussels-playbook/eu-billions-for-putins-buddy/#driving-the-day-eu-billions-for-orban
そして今回の結果。今回もオルバンに退出を提案したのはショルツのようだ。だとしたら辻褄が合う。「補助金をやるんだから、ウクライナ支援が嫌なら部屋を出ろ」という話し合いだったということか?最後の切り札にEUの金を使ったということ。最善のための最小の悪のつもりかもしれない。あるいはその認識もないか。いずれにせよ、ウクライナの汚職や賄賂がEU加盟への問題の一つで、EUはハンガリーの賄賂も批判しながら、EUというかドイツはその両国の問題を賄賂で片付けるというパラドクス。ウクライナのEU加盟交渉が始められたのだから結果オーライとすんなり受け入れられるのか…。誰も疑問視しないのであれば、政治はやはり腐敗している。
https://www.politico.eu/article/european-council-summit-updates-eu-enlargement-ukraine-aid-budget-russia-sanctions/#1293609
確かにWin-Winで終わったが、勝ったのはドイツとハンガリー。ドイツはEUの金を使ってハンガリーの邪魔を最小限に抑えた手柄でWin。ハンガリーは多額の補助金も得られ、退出することでEUからの恨みを最小限に抑えられ、ロシアに対してもEUに賛同はしなかったという最低限の面子が保てたというWin。
私は個人的にはウクライナ支援には賛成だし、ウクライナが納得のいく形での戦争終結を強く望んでいる。だが、今回のWin-Winが美化され、史上に残る美しい出来事のように語られるのには抵抗がある。