有名CEOが警告。「今のCEOは株主に甘すぎる」
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注目のコメント
数日前にも同じ書簡をベースにした記事がありました。繰り返しになりますが、やはり日本とは少し事情が異なるでしょう。
アメリカの場合は株価に連動した取締役の報酬が手厚いため、大量に自社株買いをして株価を釣り上げようとするインセンティブが働く。本来R&Dや新規事業投資に向けられるべき資金まで放出されると企業の長期的な成長が損なわれます。この点、株主への還元を主張するアクティビストと経営者の間である種の共犯関係が生じかねません。
一部の短期的な利益確定を目指す株主の主張によって会社全体の長期的な価値が毀損し、他の株主に塁が及ぶことが問題なのであって、日本の場合はむしろもう少し株主への還元を考えて然るべきじゃないでしょうか。もっと株主が経営陣に対して異議申し立てすべきだと思います。「アクティビスト」というだけで拒絶するのはナンセンス。
バランスをとるべきという点では、完全にフィンク氏に同意です。
https://newspicks.com/news/922421/朝倉さんが張ってくれているリンクPick・コメントも参照。日本での議論では、このメッセージの一部だけを抜粋して「最大手の機関投資家が株主に甘すぎると言っている」とならないようにだけは絶対してほしい。
本題の記事に関して。最後の「バランスを取る」という考え方はとても重要だと思う。多くの意見があるから市場がけん制し合い、買う人もいれば売る人もいるので流動性も発生する。その中で、過度に行き過ぎている場合は、記事にあるような税率を用いることでインセンティブ設計をすることも可能。ただ、やりすぎると、そもそもなぜマーケットでやるのかという本質もボヤけるので、ここもバランス。
あと、記事にあるような株主の短期利益のプレッシャーが強すぎて、本業に支障をきたしていると感じているCEOは少なくないだろう。MBOとかもっと増えると思う。世界最大のプライベートエクイティファンド、ブラックストーンの債券投資部門としてスタートしたブラックロックは総資産約500兆円と、すべての業態含めて世界最大の金融機関に成長しています。
isharesブランドのetfなど、個人投資家向け商品も数多く揃えていますが、この記事にあるように創業者のローレンス・フィンクが健全な金融市場への思いが強いからこそ、注力しているんでしょうね。