ドラマ『VIVANT』でも話題のモンゴルが、新都市開発で日本に支援を依頼した理由とは?
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日本とモンゴルの近現代史は、複雑なものです。
明治以来、第2次世界大戦の終わりまで、常に中国とロシアを凝視してきた日本は、モンゴルをキー・ポイントと見なしてきました。
「満蒙は日本の生命線」という信条は、多くの部分が幻想であり、時に日本の暴走を引き起こしてきました。
1939年のノモンハン事件でモンゴル軍は日本軍・満州国軍と交戦。
1945年8月、モンゴルはソ連と共に日本に宣戦、日本の勢力は一掃され、日本の対モンゴル工作は終焉しました。
冷戦後、日本とモンゴルの関係は改善し、新たな関係のあり方の模索が始まりました。
モンゴルは資源国ではありますが、その銅や石炭などの資源をめぐっては、中国企業やカナダ、オーストラリアなどの企業が競り合っています。
とりあえず増えているのはモンゴル人の日本への移住で、留学生や技能実習生など、1万8000人ほどのモンゴル人が日本に住んでおり、増え続けています。モンゴルはちょうど4年前の今の時期に出張で行きました。
ウランバートルの郊外の日本人向けの宿にお客様と宿泊。
早朝、市内中心地までランニングしたら地元民から変な目で見られたのは、真夏にベトナムのハノイに日中にランニングしたときと同じく。
普通はこんな状態では走らないのでしょう笑
とは言え、まだ早朝でも氷点下数度レベルで、日本のような湿気もないので凍れるような寒さではなく、意外と過ごしやすかった。
モンゴルはもとは遊牧民族です。
沢山群れて暮らすより各家族ごとにゲルで暮らす。
ふだんはバラバラのように見えて、いざとなったら結集、結束して戦う遊牧民の気質。
個のアイデンティティが強く、自立心も強い。
右に倣えで友達といつも一緒が良い的な日本人やベトナムとは違う。
また、概して真面目で勤勉な人が多い。
プログラマーも優秀で、仕事は速いが雑でバグ密度世界一と言われるインドに対して、モンゴル人のプログラマーはキッチリと仕事をすると言われます。
なので、日本で働くと、粘り強く働きますが、何か問題が起きると遊牧民気質で徒党を組んで戦うので手こずることも。。
ウランバートルでは地域ごとに学区が決まっていて、高校までは住む地域の学校通うので、学校名には数字のナンバリングが付いてたりします。
大学は成績と学力で自由に選べる。
大学進学率は64%で日本をわずかに上回る。
https://www.globalnote.jp/post-1465.html
もちろん、学生のレベルはさまざまですが、学歴が無いと良い仕事にありつけないのは当然として、コネが無いと大学を卒業しても正規の仕事にありつけないことも多く、就職浪人が当たり前です。
そんな状況なので、日本で働きたいモンゴル人は増えてます。
ただ、人口330万人ぐらいしかいないので絶対的な人数は少ない。
あとは、共産主義から民主主義に移行してかなり時間が経ちますが、いまだに国の上層部は元共産党の幹部が牛耳っているとか。
競争原理が働かないので、たとえば国際線のエアライン、国営でめちゃくちゃ運賃が高い。安い時期でも20万円近かった。ベトナムの3、4倍です。
いろいろとひどいこともあるので、若者たちは国の将来に希望が持てず、海外への脱出を図ってます。
5年前に行ったときには、いずれ暴動が起きるかもと言われていたぐらい。首都ウランバートルへの人口集中を、首都機能分散で解決する試みは、つくば研究学園都市が参考になるという。
ウランバートルは、大相撲モンゴル勢の出身地。
歴史として「暁に祈る」、若い人にも知ってほしい。