第一三共、印サン・ファーマの保有全株式を売却
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昨年4月に、昔買収してFDA(米国食品医薬品局)認定などで課題が出て減損を何度もしていたRambaxyを売却して株式交換でSun Pharmaの株式を得ていた。Sun Pharmaの株価は、去年4月あたりは約600ルピー、今年4月頭には1100ルピーを超えるところまで行った。ルピー円相場も、1年前は約1.7円/ルピーだったが、現在は1.9円/ルピーと円安に。というわけで、結構なリターンが昨年4月比では出ているだろう。
下記に、4月20日から売却を開始して、大幅安になったという報道があるが、2日でこれだけの分量を売り切ったのだろうか?
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NN3Z7S6K50YC01.html5〜10年前まで製薬業界の世界動向は、M&Aによるメガファーマ化でした。しかし、残念ながら日本の製薬企業のM&Aはことごとく失敗しています。この差は、M&Aによって何を買うかの違いだと考えています。
2008年に第一三共がインドのランバクシーを買収した目的のひとつが、成長が見込まれるインド市場での販路拡大と後発品の需要を取り込むこと。また、2011年武田薬品がナイコメッドを買収した目的のひとつは、特許切れに伴う売上高の補填でした。
一方、ファイザーは、2000年ワーナー・ランバート、2003年ファルマシア、2009年ワイスと10年間で3社も買収して、世界一の製薬会社にのし上がりました。その目的は、有力な新薬を会社ごと手に入れるためでした。
新薬開発の成功確率は1/27,090(0.000036%)と言われており、絶望的に低いです。ファイザーの買収モデルは限界がきているとの声もありますが、第一三共や武田の買収よりもよほど成果が出ています。