Foo Yun Chee

[ブリュッセル 12日 ロイター] - 米アップルがモバイル決済「アップルペイ」で使われるNFC(近距離無線通信技術)技術へのアクセスを競合企業に開放することを欧州連合(EU)の独禁当局に申し出ていることが12日、分かった。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。

EU当局は昨年、アップルがNFCを巡って独占的地位を乱用した反競争的行為により、競合企業がアップル端末向けのサービスを開発することを困難にしているとの暫定見解を示していた。正式に認定されれば世界売上高の最大10%の罰金が科される可能性があるが、アップルがNFCを開放して和解する可能性が出てきた。

関係者によると、EU当局はアップルの申し出を受け入れるかどうかを決定する前に、競合企業や顧客から意見を求める可能性が高い。

EU当局はコメントを控えた。米国では就業時間前で、アップルからはすぐにコメントは得られなかった。

EU当局はこれまでに、アップルがスマートフォン端末で大きな市場支配力を持ち、モバイル決済市場で優位に立っていることも問題視していた。