【囲い込み】私たちが「ググる」ことをやめられない理由
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利用者が自由に最適な製品やサービスを選択できるようになるのは歓迎すべきこと。一方で、「デフォルト」とされるGoogleの検索エンジンそのものが絶え間なく進化してきたということも忘れてはならないと思います。
「○○・アップデート」のアルゴリズムの進化をベースとしながら、2004年のローカル検索、2005年のパーソナライズ、2008年のサジェスト、2011年の画像検索、2012年のナレッジグラフ、2020年のショッピンググラフ、そして2023年の生成AI検索(SGE)、などなど。
独占したまま進化せずにユーザーが利用を強いられているのであれば問題ですが、これだけ新たな機能を投下し続けていることは、この領域の絶対的王者たる所以。生成AIの普及でこの「ググる」検索行動がどのように・どのくらいのスピードで変容していくのか、興味は尽きませんね。人間が初期設定を変えないことは様々な研究から明らかになっています。例えば、自分が脳死したときの臓器移植をの登録をするかどうかに関して、「生まれると自動的に登録し、嫌なら取り下げる」国と、「いいと思った人が登録する」国では仰天するような差があります。これはいろいろなところでみられ(スイッチングコスト)、企業としては非常に重要な施策の1つです。「はじめての〇〇〇」とか。
囲い込みと聞くと、Windowsに搭載されていたブラウザ、インターネットエクスプローラーを思い出します。確かに設定いらずで意識せずに使える状態になっているソフトウェアサービスは想像以上に使い続けられる傾向があり、選択肢を見せずに優位な立ち位置を意図的に確立することは、独占禁止法違反になりかねません。
ただし、本当に良いものが選択肢として存在していれば、インターネットエクスプローラーがChromeにシェアをひっくり返されていったように、時間はかかると思いますがあるべき状態に近づいていくはずです。
現状で言えば、マイクロソフト社のBingが生成AIを活用して検索サービスの品質向上を実現していますが、まだまだGoogleの検索サービスは高い品質を保持できていると捉えています。