(ブルームバーグ):  著名投資家ウォーレン・バフェット氏が会長兼最高経営責任者(CEO)を務める米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは28日、バフェット氏の約60年にわたるビジネスパートナーで副会長を務めたチャールズ・マンガー氏が死去したと発表した。99歳だった。2人は経営難に陥っていた繊維会社のバークシャーを「一大帝国」に育て上げた。

バークシャーが発表文で明らかにしたところでは、マンガー氏はカリフォルニア州の病院で28日に亡くなった。同氏はロサンゼルスに長年在住していた。バフェット氏は発表文で「バークシャー・ハサウェイはチャーリー(マンガー氏)のひらめきや見識、参画がなければ、現在の立場にまで構築されることは不可能だった」とコメントした。

弁護士としての経験を積んだマンガー氏は、長期的に投資する企業を選ぶ哲学を7歳年下のバフェット氏が作り上げるのを助けた。

2人の経営によりバークシャーは1965-2022年に年間平均20%のプラスのリターンを記録した。これは米S&P500種株価指数の約2倍に相当する水準。数十年にわたる投資リターンで2人は富を築くとともに、尊敬すべき投資家として英雄視された。

マンガー氏はバークシャーの副会長を務める一方で、同社の大株主の1人でもあった。同氏が保有する株式の価値は約22億ドル(約3230億円)。フォーブス誌によると、同氏の純資産は約26億ドル。

2人が共に育ったネブラスカ州オマハで開かれるバークシャーの年次株主総会では「突っ込み役」を演じ、企業の行き過ぎた行為をたしなめる人物として知られた。バークシャーの株価の動きによってバフェット氏の名声と富が上昇するに連れ、時として世界一の富豪の座に上り詰めることもあった。同時に、現実を直視するマンガー氏の存在の価値も高まっていった。

02年の株主総会でバフェット氏は、隣に座ったマンガー氏について「『理路整然とした考え方ではない』と言ってくれるパートナーがいるのはすごくいいことだ」と語った。

バフェット氏は1999年、オマハの新聞オマハ・ワールド・ヘラルドに対し、「チャーリーがいつも強調するのは『本当に素晴らしいビジネスを買おうじゃないか』ということだ」と述べた。

原題:Charles Munger, Who Built Berkshire With Buffett, Dies at 99 (2)(抜粋)

--取材協力:Katherine Chiglinsky、Max Reyes.

(3段落以降を追加して更新します)

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