トヨタなど、デンソー株約10%売却へ 7000億円規模=関係者
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売却は既定路線というのが資本市場の暗黙のコンセンサスではないか。おそらく多くはデンソーの自社株買いで吸収される方向ではないか。
そもそもトヨタのデンソーへの出資比率24.8%がなんの根拠もない中途半端な数値。資本効率改善、ガバナンス改善の観点から持分法適応の20%程度が妥当という考えは正論。トヨタ系サプライヤーは相互の政策保有株解消を公表している。ここしばらくデンソーが自社株買いを控えていたのでなんかあるなと思っていたがこれだったのだろう。これだけの規模で一気に売り出すのは驚きだが、まあスピードがあって良い。デンソーは現在営業キャッシュフローは潤沢かつ棚卸資産削減で現金は大量にある。ただひとつ想定外は燃料ポンプのリコールが止まらないことか。愛三工業はほんといい買い物(デンソーのFP事業)をしたといことか。本当だろうか…なぜかというとトヨタ自体の保有分以外に系列企業でパッと見る限りは約14%は保有。両方合わせると37%と1/3を超える水準だが、約10%売却するとそれを下回る。
記事後半にトヨタの設備投資の話が出ている。でも、トヨタは自動車事業だけの財務諸表も開示していて、自動車事業自体の有利子負債は約1.5兆円。金融事業向けでない金融資産だけで10兆円くらいあるので、現預金を入れないでもネットで8.5兆円のプラス。
もしこれで、約10%以上にデンソーが自己株で吸収して、トヨタグループとして1/3以上を引き続き維持するような状況になれば、ファイナンスのスタンスとしても極めて大きい話だが、それには相当巨額な自己株必要だし(計算はまだしていない)。「今もトヨタが最大の取引先で、売上収益のおよそ半分をトヨタグループが占める」
資本関係がなくても自動車の部品メーカー売り上げの半分がトヨタというのは珍しくはない。
一方、電動化に向けて、日本の自動車産業においてデンソーが担う役割は極めて高いだろう。テスラやBYDは内製化率が極めて高い「垂直統合型」の企業だが、トヨタも含めて日本の自動車会社が彼らほどの内製ができるわけではない。
デンソーはトヨタグループにみならず、日本の自動車業界にとって頼みの綱にならないといけない。