極右リバタリアンの大統領が誕生したアルゼンチン、何が起きているのか?
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闇市場に相当するブルーダラーのセルレートは、11月17日時点で1米ドル=950ペソでした(公式レートは350ペソ程度)。18ー20日と休日であるため更新されていませんが、21日には一段と暴落するのではないでしょうか。
本当に公式にドル化をするのか、といっても非公式には高度にドル化していますので現状の追認となりますが、ミレイ新大統領は早くスタンスを示さない限り、ペソの闇相場は下落に歯止めがかからない状態となるでしょう(国民が闇市場でペソを投げ売りして米ドルの確保に努めるため)。
金本位制やドル化に次ぐ究極の固定相場制ともいわれる「カレンシーボード制」の運用にも失敗した経験が示すように、アルゼンチンの当事者能力は、非常に低い状況です。マクロ経済政策の運用そのものを米国に委ねることでしか改善が見込めないという悲劇です。
本エッセイでは、通貨主権の回復を謳ってきたペロニスタたちの失政が、かえってアルゼンチンの通貨主権に不可逆的なほどの打撃を与えてきたことを簡単に述べています。いわゆる民主化は、確かに左派勢力によって実現することが往々にして多いわけですが、その後の経済運営を誤ると(つまり成長よりも分配を重視すると、供給が追い付かない中で需要を刺激し続けると)取り返しがつかなくなることを、アルゼンチンの事例はよく物がっています。記事の主語を日本に変えるとなんとなく同じ道を辿っているような気がしてならない…。
日本もいつか円を捨てるなんて選択肢は今はないだろうが、政府が岩盤規制を続けるとアルゼンチンのような動きもありうる。
来年はアメリカの大統領選挙もあり、再び世界が激動することになる気がする。