【イェール大直伝】自己評価を歪める「思考バイアス」攻略法
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巷では「自己評価の高すぎる部下」に悩む上司が多い様子。フィードバックがやりづらい……という嘆きはあちこちから聞こえます。
そんなときはどうすればいいの?ということで、思考バイアスの専門家であり、著書『思考の穴』が日本でも話題を呼んでいる、イェール大学のアン・ウーキョン教授を直撃しました。
個人的にハッとしたのは「部下の自己評価が高すぎる」という上司の不満は、突き詰めれば相手への理解不足である可能性も高い……という指摘。
ある研究では、「皮肉」と「本音」をテキストのメッセージから見分けるという実験で、友人同士でも正答率が5割程度にしかならなかったと言います。相手をしっかり観察しているからと「わかったつもり」になるのも怖いものだなと、少しぞっとしました。平均以上効果、誤帰属、確証バイアス、流暢性効果は、どれもあるあるだと思いながら読みました。
自己評価が高すぎる部下にフィードバックをするときには、これら4つをそれぞれ意識した問いの引き出しを持っておくとよさそうですね。相手を変えるには、自分の自己評価が高すぎることのデメリットに気づいてもらうのが一番だからです。
ちなみに、自己評価が高すぎる部下には「自分にはまだ改善の余地があるんじゃないかと思考する癖をつけると、長い目でみて成長するみたい。まだまだ伸びしろがあるよ」とコメントしたりしています。今週終わった「不確実性のマネジメント」のクラスではまとめとして「It is much easier to identify a minefield when you observe others wandering into it than when you are about to do so.」というダニエル・カーネマン教授の言葉を引用しました。バイアスの本質的な問題は「無意識」であること。自分で気をつけてもわかりません。それを指摘してくれるパートナーを持つことがとても大事だと思います。