日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか…アマゾン急成長の理由は「トヨタのカイゼン」という不都合な真実
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ある経営者から「人事採用において同じ失敗を繰り返してきた。なんでだと思う?」というご相談をいただいた。
現場レベルの調査を進めるべく一度現場ではどんなことが行われていて、どのような業務役割を担い、渡しているのかを可視化していった。
結果、可視化できないということが可視化できた。
どういうことか。
可視化するだけの情報が残っていなかったということだ。今まで先達が積み上げてきたものを捨て、人が入れ替わるたびに新しい試みをしようとしていた跡が残っていた。
すべきことは新規想像ではなく、今あることをどう活かすかを考え、活かせないものをどう改善していくかを考えること。
それこそKAIZENだ。
多くの日本企業にイノベーションという言葉は荷重が重く実現可能性は低い。温故知新。既存のもののKAIZENからで十分に経営者が望む改善に行き着く。
このときに邪魔になるのは「今までやってきたこととさほど変わらないじゃないですか」という経営層のナンセンスな反発を含んだ声だということ。
注目のコメント
この記事では、Amazonではトヨタ生産方式の考え方を取り入れていること、日本の経営学会では、カイゼン研究に関する論文数が少ないということを取り上げて、日本では米国に比べてカイゼン研究が軽んじられているということを主張している。
Amazonが急成長しているのは、新しいことにどん欲に取り組み、イノベーションを起こし、その業務をトヨタ生産方式の考え方等で全体最適化しているからではないかと思う。日本の企業で欠けているのは、どちらかというと新しいことにどん欲に取り組み、イノベーションを起こすということだと思う。
米国では、新しいことにどん欲に取り組み、イノベーションを起こすことが比較的できているので、業務をトヨタ生産方式(カイゼン)の考え方等で全体最適化することに関心が集まるのではないかと思う。
追記:
ソフトウェアの分野では、2000年ごろからポッペンディーク夫妻がソフトウェア開発でのリーンの実践を提案しているが、そこにはトヨタ生産方式の考え方に加えて、トヨタの製品開発や人材育成のアプローチなども含まれている。この記事を読んで、「ここでもそうか」というのを再確認しました。
今多くの日本の現場では現場の活動が「当たり前すぎてやる気がしないもの」になりつつあり、結果として関わっている社員たちも思考停止になっていると感じています。
さらに悪いことに、優秀な現場に乗っかっているだけだったホワイトカラーがその現実を直視せず、現場に「よしなに」やってもらう(=放置)のが続いています。もしかしたら以前より悪くなっているかも。
ITの開発手法として知られるアジャイルのアプローチでもそうです。あれ、要は日本企業がなんで優秀な製品が生み出せるのか、を研究してフレームワーク化したものですよね。それを日本企業がありがたがって勉強したりしてる。つまり、自分たちの強みをやめてしまい、忘れ、そして逆輸入されたらありがたがる。
何やってるんですかね。トヨタ方式は簡単には再現出来ません。企業内でも相当に優秀な権限者がガチに取り組まないと先ず無理です。
組織、役割から最適化しないと改善など出来ません。難しい事を先ず知るべきです。トヨタは凄い。