2023/11/6

【直言】日本でEVが普及しない「本当の理由」

NewsPicks 記者
日本は、EV(電気自動車)の普及が遅い──。
国内の新車販売のうち、EVはたった2%程だ。その理由は内燃機関に強みがある日本のメーカーが遅々としてEVに本腰を入れないためだと言われている。
しかし、理由はそれだけではない。EVは充電インフラが整備されていないと使い物にならない。
そして日本のインフラは、大幅に遅れている。充電器の数が少なかったり、出力が小さかったりといった問題が山積しているのだ。
メーカーがEVをたくさん作ったところで、ガソリン車並みの利便性で誰もが乗れる代物ではないのが実情だ。
そんな中、10月に驚きの発表があった。
都内に1000カ所、しかも6分で100キロ走行分充電できる「超・急速充電器」を設置するというものだ。発表の主は電動バイクなどを手掛けるテラモーターズ(東京都港区)だ。
これが実現すれば都内でのEVの利便性は飛躍的に上がり、日本のEV普及に向けた起爆剤となるだろう。
仰天の計画をぶち上げたテラの名物創業者、徳重徹氏を直撃した。
徳重徹
1970年、山口県出身。九州大学工学部を卒業後、住友海上火災保険(当時)で商品企画、経営企画に従事。その後、アメリカでMBAを取得し、シリコンバレーでベンチャー投資に携わる。2010年にテラモーターズを創業。電動2輪バイクなどの他、EV充電ビジネスを手掛ける。現在は同社会長。
INDEX
  • 「超急速充電×1000カ所」の衝撃
  • 日本の充電、2つの大問題
  • 「不公平」な料金体系
  • 本当に、EVは普及するの?
  • レッドオーシャン化する充電ビジネス

「超急速充電×1000カ所」の衝撃